内容説明
ペットショップで買い手を待つハムスターたちの中で、1匹だけペット人生(?)に疑問をもつハムスターがいた。「ケージの中で回し車を回して一生を終えるなんて、ごめんだね。いつか自由になれるっていう『ハムスター伝説』を信じて待ってたってだめさ。自由を手に入れる方法は、自分で考えて、自分で探し出すんだ。」ケージの戸を開けたハムスターのフレディ。自由を手に入れることで、降りかかってくる危険に、小さなアタマをフル回転させて立ち向かい、やがて、人とコミュニケーションをとることを決意する。その方法とは…。
著者等紹介
ライヒェ,ディートロフ[ライヒェ,ディートロフ][Reiche,Dietlof]
1941年生まれ。ドイツ軍に士官として入隊、機械製造を学ぶ。1970年に除隊し、人間工学(経済学)の研究に従事。その後、社会学を勉強した後、作家活動を始める。現在、ハンブルクに住み、文学や児童文学の作家およびイラストレーターとして活躍。1978年に、Der Bleisiegelf¨alscher(にせの鉛封印作り師)でドイツ児童文学賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
74
人の話す言葉を理解するゴールデンハムスターのフレディ。ペットショップからやさしいゾフィーのうちに飼われたのはよかったけど、動物アレルギーのゾフィーママの脅威、さらにはお隣のマスター・ジョンとの出会いがフレディの価値観を大きく変えます。なんとパソコンをマスターし物語の執筆を目指します。ストレスに襲われるとフリーズしちゃう弱点はあるけど、ビジョンを持ち、戦略的に行動するすごいヤツ。猫のサー・ウィリアム、エンリコ&カルーソのモルモットコンビも魅力的なキャラクターです。2001年4月初版。ドイツ生まれのシリーズ。2015/01/31
小夜風
24
【小学校】児童書だし、人間の言葉を理解するハムスターだし、面白く読めたのだけど、ママが悪者みたいに書かれていて悲しかったなぁ。だって、ママにアレルギーがあるのに、パパとゾフィーはハムスターを買ってきちゃったってことだよね。頭が痛いというママの言葉に顔をしかめたり…ママへの思いやりは何処にあるの?フレディ本人が選んだことだけど、結局他所の家にあげちゃう訳だし。このママとパパの仲は大丈夫なの?と心配になりました。お話はまだ続くみたいですが、ゾフィーの家族もまた出てくるのかな?2017/08/04
スイ
15
「ハムスターには、自分をおさえるものが必要なんだ。ほかのハムスターも自分とおんなじハムスターなんだって、思わせるものがね。ゴールデンハムスターみんなが信じられる何かが。それが、ゴールデンハムスター伝説だよ。わかるかい」 ほんわかハートフルハムスター物語かと思って手に取ったら、しょっぱなから斜め上。 子どもが楽しめるハムスターの冒険の中に、さりげなく宗教や自由について突いてきたりして、いい意味で予想を裏切られた。 続きも読みたいなー!2022/03/07
maiko
8
図書館本。ペットショップで生まれたハムスターのフレディー。他のハムスターがじゃれあって遊ぶ中、フレディーだけは一歩引いていつも物事を考えている。かしこい頭を駆使して飼い主を見つけながらも、フレディーは更にその先の自由を見据えている。まわりの動物や人に救われながら、ペットから一歩を踏み出したフレディー。これは1作目でシリーズが続いていくので、またまだフレディーの好奇心溢れる冒険を見届けられそうです。2022/06/25
猪子
7
とっとこフレディ・アウラトス!2022/09/22