感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hyena_no_papa
3
以前、岩波文庫・村上重良『国家神道』を読んだが、初心者には必要十分な内容だったように記憶している。最近、本書名を知り、図書館より借りてきて読むことにした。案の定、専門書で高い壁を感じた。文章自体は難しくはないが多岐にわたる史料頻出で、恐らくはこの分野の研究者向けの書籍ではないかと。ただ、一言で〝国家神道〟と言っても一時の俄拵えではなく、近代国家と古式国家とを融合させようとする明治という時代の様々な試みが繰り返される息遣いは強く感じられた。キリシタンの街・長崎についても言及する。引用文献の厖大さに驚嘆!2023/02/28