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岩波現代文庫
紙芝居昭和史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 322p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006030964
  • NDC分類 779.8
  • Cコード C0136

出版社内容情報

拍子木が鳴り,町のあちこちから子どもたちが集まってくる.飴を買って,さあ紙芝居の始まり始まり.紙芝居作者として約30年,『黄金バット』等を描いた加太こうじが,紙芝居の盛衰を愛惜の情を込め記したドキュメント.

内容説明

拍子木が鳴り、町のあちこちから子どもたちが集まってくる。飴を買って、さあ紙芝居の始まり始まり。―戦争を挟む貧しい時代、紙芝居をなりわいとする大人がいて、娯楽を求める子どもがいた。紙芝居作者として二八年、『黄金バット』等を描き、作家たちの中心にいた著者が、その盛衰を愛惜の情を込め記したドキュメント。

目次

紙芝居との出合い
世界経済恐慌
黄金バット
レコードとラジオ
昭和七年
庶民芸術と怨念
紙芝居の確立
大日本画劇株式会社
紙芝居の青春
軍国紙芝居と赤マント
画劇会社争議
画劇会社炎上
焼跡の雑草
GHQと紙芝居
第二建設期
関東と関西
税金騒動
相馬泰三と子どもを守る会
画家群往来
紙芝居の死

著者等紹介

加太こうじ[カタコウジ]
1918‐98年。浅草・神吉町生まれ。高等小学校在学中の一四歳ころより紙芝居の絵を描き、松永武雄から引継いだ『黄金バット』など多数の作品を手がける。1960年、文筆業に転身。大衆芸術に関する多数の著作を著し、のち「思想の科学社」社長も務める
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

富士さん

5
初期のアニメと紙芝居が近い関係にあるのは知られたことなので、生協で投げ売りされていたのを購入。ところが想像以上の名著で、各所で興奮しました。浮世絵などのイラストと、落語などの語りについての江戸時代から続く大衆芸能の伝統を受け、アニメやマンガ、映画、講談や活弁などの同時代の大衆芸能との強い関係を感じさせる紙芝居の存在感は、ただのノスタルジーを超えていると思いました。それは先行する芸能を後世に伝える結節点としての重要性と同時に、話芸の日本語構築への貢献を考えると、より大きな影響を想像させるものでもあります。2019/03/31

勉誠出版営業部

2
同僚から借りた、故・加太こうじの『紙芝居昭和史』を読了。実際に紙芝居の作成に携わっていた著者だから書ける、紙芝居業界の仕組みや裏話。結構いろいろな人とかかわっていて、昭和の文化史の一側面を知る上でも一読の価値あり。2016/09/11

kokada_jnet

2
この著者ならではの名著。紙芝居・絵物語・貸本漫画というのは内容的にも、人脈的にも地続き。しかし71年刊行本での「ソビエトは他国を侵略しなかった」という古典左翼ぶりには驚いた。解説の水木しげるも、他の著書では書いていない「一時ヒロポンにはまっていた」ことをカミングアウト。2013/07/04

寛理

0
加太こうじにはいろいろ謎なところがあるが、内容としては必読。2020/09/13

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