出版社内容情報
『Y』『ジャンプ』から『鳩の撃退法』まで、数々の傑作を著した壮年期の軽妙にして精巧な“その日暮らし随筆”たち。「作家の口福」「文芸的読書」など、文庫初収録となるエッセイ・書評も十四編収める。
内容説明
「「生きることの大半は繰り返し」というとき、その「繰り返し」の中に人は生きるための喜び、とまではいかないにしても、慰め、頼り、よすが、何でもいいけどそのようなものを見出すことができる。愚かだがそのくらいはできる」。『Y』から『鳩の撃退法』まで数々の傑作小説を著した壮年期の、軽妙にして温かな衰感漂う随筆たち。文庫初収録となるエッセイ・書評を一四編収める。
目次
一九九六年
一九九七年
一九九八年
一九九九年
二〇〇〇年
二〇〇一年
つまらないものですが。二〇〇一‐〇二
二〇〇二年
二〇〇三年
二〇〇四年
二〇〇五年
二〇〇六年
二〇〇八年
二〇一二年
二〇一五年
著者等紹介
佐藤正午[サトウショウゴ]
1955年8月25日、長崎県佐世保市生まれ。北海道大学文学部中退。1983年、『永遠の1/2』(集英社、1984年)で第7回すばる文学賞を受賞。2015年、『鳩の撃退法』(小学館、2014年)で第6回山田風太郎賞を受賞。2017年、『月の満ち欠け』(岩波書店)で第157回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こすも
6
佐藤正午さんが1996年から2015年に書いたエッセイを集めたもので、シリーズ3冊目になります。 改めて年代順に読んでみて思ったのは、後になればなるほど「文芸」に磨きがかかってきて、3冊目まで来るとどのエッセイもその語り口にうっとりします。 野呂邦暢の『諫早菖蒲日記』は絶対読もうと思いました。2025/02/01
O-chami
3
3ヶ月連続発刊の最終巻、直近迄の最新エッセイ集。とは云え、過去の作品からの新たな時系列的ベスト盤的編集でほぼ再読ながらも、まんまと今回も面白くて致し方なく、また時の流れを痛感せざるを得ない読後感です。BGMは、1994年に長編(彼女について知ることのすべて)を手掛けていた時に毎朝聴き続けていたと云う「バッハの無伴奏ヴァイオリン·パルティータ第一番~第二番」〜1998年名作長編(Y)を手掛けていた時の毎朝のルーティン…エアロスミスの「BIG ONES〜Take Me To The Other Side」🎶2024/11/09
ponnnakano
2
読み終わってしまった。なるべくゆっくり読もうと思っていたのに。新しい作品を読みたいがだいぶ先になりそうだし、このエッセイ集を読んでいる中で、以前の作品が気になり読み返したい気分でもあるので、そうしながら気長に待つか。あとがきで、正午さんから読者に向けて感謝を伝えられ、いちファンとして嬉しかったのですが、最後の挨拶(年齢のことは理解できるが本当は冗談でもやめてほしい)となるのは嫌なので、これからもどんどん書いてほしい。書いて発表してほしい。佐藤正午作品をまだまだ読みたい。僕は必ず買って読むのでお願いします。2024/12/11
バナナカプチーノ
2
佐世保在住、同郷で応援している佐藤正午さん。もう御歳69歳だなんて…!エッセイをまるごと1冊堪能できてうれしい。そしてこれからも新作の小説を心待ちにしています!2024/09/22
midokame
1
★★★★ 佐世保市立図書館に行きました。2024/11/17