岩波現代文庫<br> 青い花

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岩波現代文庫
青い花

  • 辺見 庸【著】
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 岩波書店(2020/11発売)
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  • サイズ 文庫判/ページ数 190p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006023294
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

男はひとり「登録難民」の集団から脱け出し、線路に沿って歩く。歩きながら思索し、記憶や言語のもつれとともに時空を往還する。マスクを着けた人びとがさまよう荒廃した世界で、胸に「青い花」の幻影を抱えながら……。哲学的随想、歴史的記憶、猥雑な言葉を改行なしで連ね描き出す、現代の予言的黙示録。(解説=小池昌代)

内容説明

男はひとり「登録難民」の集団から脱け出し、鉄路に沿って歩きつづける。歩きつづけながら思索し、世相を嗤笑し、記憶や言語のもつれとともに自在に過去と未来を往還する。マスクをつけた人びとが彷徨う荒廃した世界で、胸に「青い花」の幻影を宿しながら…。聖書や歌の引用、哲学的星想、歴史的記憶、猥雑な戯言を改行なしで連ね描く。災厄の夜に妖しく花開くディストピアの“愛”と“美”。現代の黙示録。

著者等紹介

辺見庸[ヘンミヨウ]
1944年宮城県石巻市生まれ。70年共同通信社入社、北京特派員、ハノイ支局長、外信部次長などを経て96年退社。78年中国報道により日本新聞協会賞受賞、87年中国から国外退去処分を受ける。91年『自動起床装置』で芥川賞、94年『もの食う人びと』で講談社ノンフィクション賞、2011年詩文集『生首』で中原中也賞、12年詩集『眼の海』で高見順賞、16年『増補版1★9★3★7』で城山三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

89
独白のような感じの文章が延々と続きます。むかしの映画で見たような感じがしました。世界の終りのような話ですが結構読むのに疲れてしまいました。文章が改行もなしに続いているので最近の本を読みなれている私には目も疲れました。2021/08/22

Vakira

54
近未来のSFであった。思い出したのはマッカーシーの「ザ・ロード」。「ザ・ロード」では主人公の語りはない。第三者が物語る訳だがこれは一人称。私の感情と思考表現でしかない。私は歩いている。線路上を歩いている。枕木の上を歩いている。存在する感情は喪失、虚無、空虚。そして私の思考が始まる。個人的脳内世界。私の家族はみんな死んだ。妻も子も親も。生きているのは私だけ。大戦前の回想がランダムに。回想すればその時の感情が蘇る。人付き合いのいい義兄。善人ぶりが鼻に付く。多分死んでしまった。記憶で生き残るは嫌悪だ。2021/05/27

yumiha

47
夫の本棚から。次々とイメージが飛び込んで言葉が後追いするので、小説で詩を試みておられるのか?とまず思った。読み進めると徐々に廃線の線路を歩く男に何があって何を思っているのかが朧気に見え始めた。3・11後の戦争と震災が続いた近未来の避難民の男は、ポラノンの薬効が切れるに従って、この世の虚妄を見抜いていく。ポラノンが時代の要請とともに姿も名前も変えてゆく様は怖い。また、正気と狂気については、境のないものと捉えて「リバーシブル」とのこと。私はグラデーションだと思った。濃淡が人それぞれの場合にあるから。

踊る猫

32
感じるはずのない要素を感じる。味や匂い、音や幻想的な風景。支離滅裂というか、他者と対峙しないという意味でうわ言あるいは呪詛にも似たモノローグが延々と展開されていくというのに、この語りは確かに「読ませて考えさせる」と思った……いや、モノローグではないのかもしれない。確かに会話が展開されるわけではないが、その独語を煮詰めていくと1人の人間の中にこんなにも雑多・多種の思念が渦巻いていることに気付かされる。ならばこの本は、そこまで自己を内省的・自壊的に見つめて狂気を際立たせ、テクストそのものを歪める実験小説なのか2023/08/20

魚53

7
時間もストーリーも小説にあるはずの要素がない。読者は線路上を歩く男と共にさまざまな景色を見て行くのだが、それがどこのことなのか、何のことなのかわからない。次々に脈絡もなく繰り出されるように見える断片的な物語。記憶と風景と過去と未来と現実と非現実、あの世とこの世と、私と他者と全ての垣根が壊された混沌のようでいて、そうでもない。言葉の面白さに導かれて、読まされて、男と一緒に歩いて行く。なんと言って良いのかわからない。まとめることができない。要約なんてくそくらえ。何もかもわかったふりするな。自分の足で歩け。2023/01/15

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