出版社内容情報
惜櫟荘の番人となって十余年.歴史小説を書き続ける毎日を綴る.著者の写真も多数収録.
内容説明
岩波茂雄が戦時中、吉田五十八に作らせた「惜櫟荘」、その番人となって十余年が過ぎた。傷んでいた建築の修復はなったものの、温泉の替掘、庭の手入れ、台風の襲来、蜂の大量発生など苦労が絶えない中、時代小説を書き続ける毎日が続く。その合間をぬって、家族で世界各地を旅し、その地での人々との交流が、また楽しい休暇となる―。
目次
作家の原稿
旅の仕度
インドの真理(上)
インドの真理(下)
写真家二川幸夫のこと
贅沢な午睡
東京オリンピック 一九六四(上)
東京オリンピック 一九六四(下)
スリランカ旅行(上)
スリランカ旅行(下)
数寄屋と作庭
五十八めぐり
蜂と蝿 夢にて候
「謎の絵」のこと
テロ後のパリ
石畳雑記
英雄の死
鶴岡での講演
イリノイからの手紙
七十五年前の惜櫟荘
越南再訪
気分転換の「船旅」
ナポリを見て死ね―南伊紀行(一)
シチリア人の魂は山にあり―南伊紀行(二)
シチリア追憶,感傷旅行―南伊紀行(三)
カセンとお練り
文庫の時代は終わったのか
さくら違い
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしスペインを舞台にした小説を発表。99年、時代小説に転じて「密命」シリーズを皮切りに人気連作を発表して高い評価を受け、“文庫書下ろし時代小説”という新たなジャンルを確立。2018年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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