岩波現代文庫 筑豊炭坑絵物語

山本 作兵衛【著】/田川市石炭資料館【監修】/森本 弘行【編】

岩波書店（2013/01発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 400p／高さ 15cm
• 商品コード 9784006022136
• NDC分類 567.092
• Cコード C0171

出版社内容情報

「ヤマ」の姿を記録して子や孫に遺したいという思いで描かれた山本作兵衛（1892―1984）の炭坑記録画は，2011年，日本初のユネスコ世界記憶遺産に登録された．ヤマの暮らし，仕事などをテーマとする227点を収録し，画の中のすべての解説文を翻刻した．炭坑の実態をより深く味わえる文画集．（カラー口絵4頁）

内容説明

「ヤマ」の姿を記録して子や孫たちに遺したいという思いで描かれた山本作兵衛の炭坑記録画は、二〇一一年、日本初のユネスコ世界記憶遺産に登録された。ヤマの暮らし、仕事などをテーマとする二二七点を収録し、画の中の解説文を翻刻した。炭坑の実態をより深く味わえる文画集。カラー口絵４頁。

目次

ヤマの仕事―坑内労働
ヤマの女
ヤマの仕事―坑外労働
災害
ヤマの暮らし
ヤマの訪問者
ヤマとキツネ
米騒動
世相あれこれ

著者等紹介

山本作兵衛［ヤマモトサクベイ］
１８９２‐１９８４年。炭坑記録画家。１８９２（明治２５）年、福岡県飯塚市生まれ。幼いころから坑内に入り、筑豊の炭坑で暮らした。１９５７（昭和３１）年から炭坑の絵を描き始め、貴重な記録画を数多く遺した。２０１１（平成２３）年、五八九点の絵画と一〇八点の日記やノートなどが「世界記憶遺産」に日本で初めて登録された

森本弘行［モリモトヒロユキ］
１９５９年生まれ。１９８３（昭和５８）年より田川市石炭資料館（現　田川市石炭・歴史博物館）で、二五年間学芸員として山本作兵衛の炭坑記録画を担当。現在、福岡県田川市産業振興部商工観光課課長補佐（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[ymazda1]

和彫りを入れた人の絵がたくさん出てくる。 自分は、筑豊とは別の、炭鉱のあった町に育ったけど、そこでの、近所の和彫りを入れたおじいさんの「あの人のは、悪い刺青じゃないから」みたいな話とダブったというか、なんのための和彫り？みたいなことが、ちょっと気になった。 あと、この本に出てくるサキヤマ（夫）アトヤマ（妻）って言葉は、うちの地元の民謡にも出てくるけど、流れ者を通じてとかで、全国の炭鉱文化って、連続してたりするんだろうか？

[Gladcolza Bambootail]

用語の半分は理解できなかった気がするけど（！）それでもすごく面白かった。これカラーだったらもっと良かったけど本のお値段更に高くなるんだろうなあ……（カラー挿絵のある別の書籍と併せ読みするといいかも）

[カステイラ]

「ヤマは消えゆく、筑豊524のボタ山は残る。やがて私も余白は少ない。」 山本氏のこの文章からの炭鉱のことを残したいという気持ちの強さが印象に残った。本人はかなり謙遜しているけど、一現場の人がこれほどの画力と文章力と記憶力を備え持っていたとは、炭鉱のことを後世に残すよう運命づけられていたとしか思えない。

2017/05/11

[hisakodosu]

孫に伝えたいの一心で描かれた記録画。文庫本なので絵は小さくなるが解説が補ってというより秀逸。

2014/07/31

[プリン]

世界記憶遺産となった炭鉱画。明治後期からのヤマ（炭鉱）での生活が絵物語となっています。筑豊炭田が題材なので、ところどころに「麻生」の文字が…。カラーページが少なかったのが残念。

2013/06/12