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内容説明
孤児のジュディは、ある匿名の紳士の援助を受けて大学に通わせてもらえることになった。援助の条件は、大学生活について月に一度手紙で報告すること。ジュディは顔の見えないその紳士を「あしながおじさん」と名付け、学業の進捗状況や休暇の過ごし方などについて、絵入りのお茶目な手紙をせっせと書き送るが……。躍動感ある新訳によって、かつてなくリアルで楽しいジュディがよみがえる。世界中で愛読される名作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
108
子供の頃に読んだ『あしながおじさん』。新訳ということで手にしました。面白かったです。匿名の紳士の援助で大学に通うことになったジュディ。条件は学園生活を手紙で送ること。その手紙がお茶目で可愛くて、生き生きと学園生活を送っているのだなと思いました。目を輝かせながらジュディの語る話を聞いているような気分になります。懐かしい気持ちと共に楽しい気分でいっぱいになりました。最後の手紙がやっぱりキュンときますね。2015/11/01
ナマアタタカイカタタタキキ
67
児童文学として名高いが、必ずしも子供向けではなく、当時のフェミニズム運動の影響が色濃く反映されていて、女性の自立や尊厳が本来のテーマでもある。移り気で愛らしい孤児院出身の少女が、自分の大学生活を支えてくれる教育援助家のおじさまに宛てた手紙を通して、物語は展開する。ユーモラスなその手紙は、外の世界での様々な出会いに対する喜びや驚き、学生生活を謳歌できる幸福感で満ち溢れており、こちらまで幸せな気持ちになる。自分の境遇を嘆かず、感謝の心を忘れず、真っ直ぐに成長していく少女の姿を通して、己を省みずにはいられない。2020/04/16
シュラフ
51
なにかと鈍い私ではあるが、途中から"あしながおじさん"の正体はペンドルトン氏だと見破った。自らの正体を隠しつつ相手に接近して、相手の本音を引き出すというのも少しいやらしくないか、というのが本音の感想。でも、ジュディが良しとするなら、それはそれで結構。物語の根底には、社会的弱者に対する救済はいかにあるべきか、という社会福祉の問題がある。この物語では、支援によって孤児であるジュディという女性が自立を目指すというもので、社会的な弱者支援の思想がある。ブルジョアを嫌悪し、社会主義を賛美する様が見られ、興味深い。2017/09/30
鐵太郎
47
数十年ぶりに新訳で再読。「女子だけが知っていた名作」というオビの文句にむかっとして買った。反省はしていない(笑)。しかしこうやって読み返すと、この本のうまい設定と作者の並々ならぬ技量をこの年で痛感できたことが嬉しい。なるほど、この時代にこういうストーリーをぶつけてきたからベストセラーになったのか。こんなに面白い本だったのか。2015/12/02
ふじさん
45
早く読むべきだったと心底後悔した傑作。当然概略には事前知識もあったが、実際の作品に当たるとまた大きく印象が異なり、良い意味で予想外。書簡体の形式で綴られる主人公の日常は、自由に開かれた世界へ踏み出し始めた喜びと煌めきに満ち満ちており、それだけでも胸に迫る物があった。訳文が巧いのかお喋りな女学生の話し言葉が見事に表現され、更には『文体練習』めいた実験的な諧謔まで盛り込まれて一瞬も飽きない。一切の邪念なく、おじさんになった感覚で微笑ましく読んでいた為オチには若干複雑な想いもありつつ、肉親を持たない孤児の少女→2021/11/30
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