岩波現代文庫
一葉語録

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 357p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006020866
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0193

出版社内容情報

我が志は国家の大本にあり―強い立志の思い,我は女なりけるものを―女の身への嘆息,我に罪なければ天地恐ろしからず―借金への開き直り.明治の世をひたむきに生きた作家樋口一葉の言葉を,原文と現代語訳で紹介する.

内容説明

明治の世をひたむきに生きた作家樋口一葉の言葉を、日記、手紙、小説から選び原文と現代語訳で紹介。貧苦の中でも志高く、恋に文学に社会そのものに真剣に向き合った一葉の魅力溢れるメッセージ。

目次

第1章 日記からたどる一葉の人生
第2章 憂世を生きる人生哲学
第3章 手紙の世界
第4章 小説のなかの声

著者等紹介

佐伯順子[サエキジュンコ]
1961年、東京に生まれる。学習院大学文学部史学科卒業、東京大学大学院比較文学比較文化博士課程修了(学術博士)。帝塚山学院大学教授を経て、現在同志社大学大学院教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaoriction@本読み&感想リハビリ中

28
樋口一葉の言葉を、日記、手紙、小説から選び原文と現代語訳で紹介。各文に佐伯氏の解説付き。特に真新しいことはないが、コンパクトに纏められていて読みやすい。一葉の言葉は「力強い意思、強烈な野心、並はずれた気概とプライドに満ちている。それを読む人は」「苦境のなかでも生きる望みを見出すための、大いなる励ましや勇気を与えられる」。私は決して一葉を“薄幸”とは思わない。短い人生ながらも、ひとすじの希望、夢を抱き、それをパワーにしていたのだと思う。だからこそ、の彼女の言葉。嘘偽りのない重みがあり、エネルギーをもらえる。2015/03/04

マカロニ マカロン

7
個人の感想です:B+。本書は2004年出版、この年一葉の肖像画の5千円札が発行され、そのブームに乗って出されたようだ。本書は日記、随筆、一葉生前唯一の単行本『通俗書簡文』、小説から一葉の人生論、行動思考が窺い知れる文章が多数掲載されている。特に興味深かったのは萩の舎時代に小説の師としていた半井桃水との結婚の噂を警告してくれたイ夏(伊東夏子)と桃水への手紙。親友への感謝とともに本当は桃水と絶交したくなかった気持ち(師でもあり、憧れや恋心)が入り混じった手紙の往来はとても興味深い。2020/12/22

シンドバッド

5
佐伯順子の編集で現代語訳がついている。現代語訳は、必要か?と思わないでもないが、広い読者層を考えてのことであろう。2015/02/11

katashin86

2
一葉女史の日記や手紙をもとに編んだアンソロジー、初版は銀行券になった2004年。 彼女の誇り高い精神や世に立つ志を知ることができる。小説作品に加えて、それ自体が文学作品としてある一葉日記まで、妹やまわりの文学者が大事に引き継いできたことで今に残り、自分含め新たな読者を魅了していく。2021/12/04

のんき

1
樋口一葉の日記・雑記・手紙・小説から広く選ばれた言葉の数々。明治期の女性の視点から書かれているという点もさることながら、普遍的な文学への憧憬・志というものに溢れる文章でした。2009/05/02

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/426919
  • ご注意事項

最近チェックした商品