出版社内容情報
戦国乱世,天下を狙う諸侯に諜報,暗殺を請け負う忍者.苛烈な訓練に鍛えられた肉体,冷徹にして非情な精神をもつ彼らの本拠地伊賀に対立拮抗する百地三太夫と藤林長門守とは何者か.闇に生きる群れの中に若き石川五右衛門が….
内容説明
戦国乱世、天下を狙う諸侯に諜報、暗殺を請け負う集団、忍者。苛烈な訓練に鍛えられた肉体、冷徹にして非情な精神をもつ彼らの本拠地伊賀に対立拮抗する異様な二人の領主、百地三太夫と藤林長門守とは何者か。闇に生きる者たちの中に若き石川五右衛門が…。荒唐無稽な講談の世界を現代に甦らせ、権力の闇を切り裂く大河時代小説。
著者等紹介
村山知義[ムラヤマトモヨシ]
1901‐77年。劇作家、演出家、作家。東京生まれ。21年東大哲学科を中退して、ドイツ留学。23年帰国し、前衛美術団体「マヴォMAVO」を組織。新劇舞台美術に新風をふきこむ。プロレタリア演劇運動に参加、『暴力団記』『志村夏江』等の戯曲を発表。新協劇団、戦後は東京芸術座等により新劇運動をおしすすめた
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感想・レビュー
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woo
5
1〜5巻のまとめ買いだが文字が小さいのと分厚いので一冊で昨今の時代小説6〜8冊分の感じw 現行作家の著作が映画だとすればニュース解説番組とでも言ったところで、エンターティメント性は微妙(好み次第)。苦労しながら一応読破も最後まで行けるのか(笑)2020/07/22
月世界旅行したい
5
忍者!2018/10/02
午睡
2
忍法ものといえば、いまでも山田風太郎がよく読まれているが、村山知義のものは山田風太郎より早く書かれたもの。奇想天外とむやみにスケールの大きいところなど、風太郎の作に影響を与えたのではないだろうか。 村山知義といえば、名前だけはプロレタリア演劇の演出家として聞き及んでいたが、こんな小説まで書く人とは知らなんだ。時代物の筆法としては「彼の眼は現実から目をそらすことなかった」とでも書くところを、この忍びの者では「彼はリアリストであった」といった調子で書かれ、雰囲気には欠けるが現代ではかえってごく読みやすい。2020/02/09
Gen Kato
2
再読。初読時は映画を観てから手に取った本なので、五右衛門のキャラクターも年齢も(!)だいぶ違うなあと戸惑いつつ読んだものでした。忍者たちの物語に関しては、今回の方が楽しめた気がします。2015/01/25
読書忍
2
昭和忍者ブームの火付け役を担った小説の一つです。他の忍者小説と違い、リアリティのある仕上がりになっていて、解説も納得しやすいものが多いです。ただストーリーとしては今の時代の人にとってはそんなに面白くないかも…映画も見てみたいですね!2013/03/13