岩波現代文庫<br> 能 - 現在の芸術のために

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岩波現代文庫
能 - 現在の芸術のために

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  • サイズ 文庫判/ページ数 214p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006020330
  • NDC分類 773
  • Cコード C0174

出版社内容情報

将軍義満の前で舞ったのは,一座の長老ではなく最高の人気役者観阿弥.そのとき能は,共同体の芸能から不安定な人気を基盤にする都市の演劇となった.能を,その時々の「現在」の中で創造される芸術として能をとらえ,役者の身体・作品のテキスト・世阿弥の芸術として論じる入門書.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さくらこ

10
能を全く見たことがない人には難しいかもしれないが、能という深い世界に足をつっこんでしまった人にとっては良い道しるべになる本。12・13頁で1テーマのため読みやすい。「序の舞」が興味深かった。変数項「物語」ー常数項「序の舞」ー救済、という構造に成る程。「夢」という小論では夢幻能という世阿弥の発明に感嘆。そしてやはりというべきか「観世寿夫」についての小論も。なんで観世寿夫と同じ時代を生きられなかったのかなぁと哀しい。2013/03/22

NICK

7
現代倫理学者による能入門。入門といっても能の楽しみ方というよりは、能の構造的読解が主であり、現代思想のエッセンスによって能の持つ普遍性というものが浮き彫りにされ、面白い。物語論的に能のテクストを読む2章や幽玄や離見の見といった世阿弥の思想を扱う3章も良いが、個人的に最も関心があったのはやはり能の身体論だ。能楽師は自由自在に舞うのではない。西洋の劇舞台と違って中心に還元されない四方八方から観客の目線にさらされる。能の舞はそうした外的な力と能楽師の内なる力のせめぎ合い、流動の形であって云々。2013/10/14

n

2
エッセイに近い。著者の能に対する熱情が伝わる。2013/01/19

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