出版社内容情報
昔話に出てくる殺害、自殺、変身譚、異類聟、夢などは何を意味するのか。現代人の心の課題を浮き彫りにするオリジナル版論集。
内容説明
昔話の中には、時を経ても変わらない人間の心性の深層が映し出されている。昔話に出てくる殺害、自殺、変身、異類との婚姻、夢などは何を意味しているのか。西洋と日本の物語パターンの違いとは何だろうか。河合隼雄がユング心理学の手法で、グリム童話から日本昔話まで古今東西の伝説や昔話を読み解き、現代人の心の課題を浮き彫りにする。単行本未収録の村上春樹『海辺のカフカ』論も収載した、現代文庫オリジナル版論集。
目次
1 グリムの昔話における「殺害」について
2 片側人間の悲劇―昔話にみる現代人の課題
3 日本人の美意識―日本の昔話から
4 日本昔話の中の他界
5 『風土記』と昔話
6 日本昔話の心理学的解明―「蛇婿入り」と「蛇女房」を中心に
7 猫、その深層世界―昔話のなかの猫
8 昔話の残酷性について
9 夢と昔話
10 境界体験を物語る―村上春樹『海辺のカフカ』を読む
著者等紹介
河合隼雄[カワイハヤオ]
1928年兵庫県生まれ。京都大学理学部卒業。1962年よりユング研究所に留学、ユング派分析家の資格取得。京都大学教授、国際日本文化研究センター所長、文化庁長官を歴任。2007年7月逝去
河合俊雄[カワイトシオ]
1957年奈良県生まれ。京都大学教育学研究科博士課程中退。チューリッヒ大学(Ph.D.)。ユング派分析家資格取得。現在、京都大学こころの未来研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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