岩波現代文庫<br> 十字架と三色旗―近代フランスにおける政教分離

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岩波現代文庫
十字架と三色旗―近代フランスにおける政教分離

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  • サイズ 文庫判/ページ数 312p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006003265
  • NDC分類 235.06
  • Cコード C0122

出版社内容情報

フランス革命は、人びとの生活規範をどう変えたのか。革命期から現代までの長期にわたり、国民統合をめぐる共和派とカトリック教会の文化的ヘゲモニー闘争のあとをたどる。また、現代の教育におけるライシテ(脱宗教化)の問題の根本を掘り下げる。「自由・平等・友愛」の共和国像の陰に隠された、もう一つの近代フランス史。

内容説明

フランス革命は、国王、貴族とともに教会の権力をも覆した。その結果、それまで宗教が担ってきた教育・医療・福祉など生活上の重要な機能も新しい公権力にとって代わられていく。本書では、革命期から現代までの国民統合をめぐる共和派とカトリック教会の文化的ヘゲモニー闘争のあとを辿る。「自由・平等・友愛」のスローガンの陰に隠された、もう一つのフランス共和国の歴史。文庫版では、イスラム系移民の文化統合に関する補論を付し、試練に立つライシテ(脱宗教化)の未来をも再考。

目次

序章 もうひとつの近代フランス
第1章 カトリック的フランスの解体
第2章 “転向”聖職者の陳情書―カプララ文書の世界
第3章 文化革命としてのフランス革命
第4章 十九世紀の「村の司祭」と「田舎教師」
第5章 第二共和政期の司祭と教師
第6章 第三共和政下の学校と教会
第7章 世俗原理“ライシテ”の国家、フランス
十字架と三色旗、そしてヘジャブ―文庫版のためのエピローグ

著者等紹介

谷川稔[タニガワミノル]
1946年京都市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。京都大学大学院・元教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

松本直哉

28
ナントの勅令廃止でカトリック単一となったブルボン朝を倒した革命政府もまた「ライシテ」の強制により「宗教の不在」という名の宗教で単一化を目指したといえないだろうか。言語と宗教の単一化とそれにともなう不寛容が近現代のフランスにとりついた執念のように思える。ヘジャブをまとって登校した生徒への譴責はユグノーへの迫害とまったく同じ構図だと思う。イスラムへ自制を求める著者の結論には承服しかねる。むしろフランスこそが譲歩して宗教の多様性を認めるべきではなかろうか。生物も言語も宗教も多様なのが本来なのだから。2018/01/11

Tomoichi

24
フランスにおけるライシテ(政教分離)をフランス革命から現代まで公権力とカトリックとの攻防を軸に説明してくれるのはいいのだが、フランス革命の政治的流れについての説明が一切ないので、専門家向けなのかな?そんなの知っていて当然って感じでちょっと残念。まあ宗教の政治介入ってろくな事ないし、フランスもなかなかよそからみるより苦労してライシテの道を進んでいる事がわかり収穫。我が国のライシテ論の薄っぺらさよ。2022/07/24

A.T

13
著者谷川稔氏の独自の手法=同時性のある小説・自伝などから読み解く社会学的フランス革命の考察。面白かった。1789年のバスティーユ襲撃から始まったフランス革命は、なんとごく最近の1994年の私学助成制限撤廃に反する大デモまでも同じ歴史史観の元の事件だったとは。私学=カトリックの宗教勢力vs社会主義世俗派の対抗構図がフランス革命以後連綿と続く。そして現在、そこへフランスの人口10%以上を占めるといわれるモスリムの問題も加わってー。2017/03/26

朝ですよね

5
1994年にフランスで私立学校への公的助成制限を撤廃する法案が提出された。これには100万人規模のデモを伴う反対運動が起きた。単なる教育政策ではなく、フランス革命から100年以上かけて確立された政教分離(ライシテ)の原則を脅かすものと見られたからである。大革命以前のフランスにおいてカトリックは国教であり、教会は王権と結びついた地方行政の権力者でもあった。カトリック的モラルの臣民から近代世俗国家の共和主義的市民への転換は世俗教師と司祭のヘゲモニー争いでもあり、結局、現代でも教会を圧倒するには至っていない。2022/10/04

さとうしん

5
フランスでのカトリックを対象とした「政教分離」の過程を概観。フランス革命期だけの話かと思いきや、それ以後の第三共和政の時期まで扱う。「イスラム・スカーフ問題」に代表される、現代フランスが直面している宗教問題は、カトリックを対象として進められてきた世俗化を、今度はイスラム教に対してもう一度繰り返すのか否かという位置づけになるようだ。2016/01/18

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