内容説明
産業革命以前、農村部に展開した手工業は人びとの社会行動や家族形成にどう影響し、どのような意味で近代の工業化を準備したのか。「プロト工業化論」(F.メンデルス)を検証し、大塚史学とも対比する。歴史人口学と経済史の成果を踏まえ、西欧と日本を比較しながら、経済史の新たな理論構築を試みるパイオニア的研究。
目次
プロローグ 比較経済史の世界へ
第1部 十七、十八世紀の西欧(時代のイメージと問題;プロト工業化論と大塚史学;フランドル・モデル;経済人口学;モデルの妥当性(1)―西欧各地の事例研究/農村工業化の端緒
モデルの妥当性(2)―西欧各地の事例研究/プロト工業化の局面)
第2部 十八、十九世紀の日本(日本経済史とプロト工業化論;徳川・明治のパターン;統計分析;相互作用の様相)
エピローグ 新たな局面
著者等紹介
斎藤修[サイトウオサム]
1946年、疎開先の埼玉県秩父で生まれ、慶應義塾に学ぶ。同大学経済学部卒、一橋大学名誉教授。専攻は比較経済史・歴史人口学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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