出版社内容情報
時代の経済問題と常に真正面から切り結ぶ主張を続けてきたガルブレイス(1908─2006).主流派経済学に異議申し立てを試み,「時代の不安」を予見的に表現することによって社会通念を批判してきた異端の経済学者.社会と経済の混迷する今だからこそ彼の主要著作を読み返し,
内容説明
時代の経済問題と常に真正面から切り結ぶ主張を続けてきたガルブレイス(1908‐2006)。主流派経済学に異議申し立てを試み、「時代の不安」を予見的に表現することによって社会通念を批判してきた異端の経済学者。経済と社会の混命する今だからこそ彼の主要著作を読み返し、サムエルソンらと対比しつつその経済学の全貌を解き明かす。
目次
第1講 独占と拮抗力―『アメリカの資本主義』をめぐって
第2講 豊富の中の貧困―『ゆたかな社会』をめぐって
第3講 大企業体制とテクノストラクチュア(1)―『新しい産業国家』をめぐって
第4講 大企業体制とテクノストラクチュア(2)―『新しい産業国家』をめぐって
第5講 不均等発展と公共政策―『経済学と公共目的』をめぐって
第6講 経済学と権力―『権力の解剖』をめぐって
第7講 戦後経済学における「異端」と主流
補論
著者等紹介
中村達也[ナカムラタツヤ]
1941年秋田県生まれ。一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了。千葉大学法経学部教授、中央大学商学部教授を経て、中央大学名誉教授。経済学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
3
『豊かな社会』は知っていたが、他にも『新しい産業国家』、『おもいやりの経済』などもあるという(巻末主な著書リスト52より)。また、都留重人氏の「資本主義は変わったか」を1958年に問題提起(82ページ)は、ストレイチーの反対論と対照的らしい。この対立に対してガルブレイスは、新しい矛盾、病の発生を発見したのだった(83ページ)。ラスキン、モリスとの親近感もあり(236ページ)、シューマッハーも、マーシャルも出てきて、著者の中村先生の整理は的確だとつくづく実感される。2012/10/14
脳疣沼
1
確かに鋭いなあとは思うけど、クルーグマンなんかは同じ左派の経済学者なのに、ガルブレイスのことをバカにしてたりして、その感じも本書を読むとよくわかる。著者はガルブレイスをちょっと擁護しすぎ。2016/05/27
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