出版社内容情報
リンゴやスイカ、イチゴといった身近な作物の多くは、ハチをはじめとする昆虫が花粉を運ぶことでできている。だが食料需要の高まりに対し、昆虫の種数や個体数は減りつつある。食料の生産を助けるだけでなく、生物多様性を維持するのにも重要なハナバチの役割に目を向け、その危機的な状況や保全の取り組みを紹介する。
内容説明
トマトやイチゴ、リンゴもかぼちゃもハチがいなければつくれない?食料生産や、生物多様性の維持に対するハチの貢献に目を向け、その危機的な状況や保全の取り組みを紹介。
目次
第1章 花は誰のために咲く?
第2章 ハナバチたちの暮らしぶり
第3章 人のくらしを支えるハナバチ
第4章 消えるハナバチたち
第5章 ハナバチたちと支え合う
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
38
新刊コーナーより。ミツバチサミットの実行委員長さんによるジュニア向けのハナバチ本です。ミツバチだけでなく、国内外のハナバチが紹介されているところが嬉しいです。ミツバチばかりが有名ですが、ハナバチによる授粉だってなかなか有益。ぜひ嫌わないでいただきたい、とハチを愛する者たちは思うわけです。…しかし科学者さん達は農薬の話をする時すご~く気を使うよな~。2025/05/26
ガミ
10
身近な植物の数を増やすために必要な受粉。それを担う昆虫の中でもハナバチに焦点を当て、その虫の暮らし方や生態系、ハチがいなくなったらどうなるかをジュニア向けに説明した本です。中学で学ぶ生物分野を思い出しながらもハチの役割についてわかりやすく書かれていました。一瞬、木を食い荒らしたり、キャベツに穴開けるなど害虫の印象をもってしまう時がありますが、基本的には私たちの食にも関わる大事な存在であることが本書を読み伝わってきます。2025/07/03
ichigomonogatari
5
ハチは蜂蜜をくれるだけでなく、花粉の媒介者として自然の花々や果物や野菜の受粉に貢献している。もしハチがいなければ人間が手作業しなくてはならないが莫大な費用と手間がかかるし、そもそも肩代わりなどできない。人間活動によって地球環境は大きく破壊され、昆虫たちの種類も数も減少してきている。ハチも大量にいなくなったり死ぬケースがいくつも報告されており、大きな問題となっている。生物多様性や生態系維持のためにも大切なハチの保全についても語る。ミツバチは可愛いだけじゃなくてなくてはならない存在なんだ!2025/07/19
桃の種
5
あるハナバチは花の開花する時期に合わせて羽化するらしいが、地球温暖化により、開花が早まったりして、餌を充分に得られなくなるフェノロジカルミスマッチという現象が興味深かった。 2025/04/21
oooともろー
3
ミツバチ以外にハナバチの種類がこんなにたくさんいるとは!複雑な生態系を維持していくためにできることは?2025/05/28
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