出版社内容情報
さまざまな学校でアクティブラーニングが積極的に導入されるなど、教育現場では「主体的・対話的な学び」の在り方に注目が集まっている。一方通行の学びではなく、自ら問いを立て主体的に学ぶためには何が必要なのか、そもそも「考える」とはどういうことなのか? 多くの学校現場を歩いてきた経験をもとに、主体的に学ぶことの意味を探る。
内容説明
各地の学校でアクティブ・ラーニングが積極的に導入されるなど、教育現場では「主体的・対話的な学び」のあり方に注目が集まっている。自ら問いを立て能動的に学ぶためには何が必要なのか。多くの学校現場を歩いてきた経験をもとに、主体的に学ぶことの意味を探る。
目次
第1章 記者の仕事がなくなる?
第2章 「正解主義」を超えて
第3章 何のために学ぶのか
第4章 主体的な学びって何?
第5章 未知なるものに会いに行こう
第6章 「考え続ける」に意味がある
第7章 哲学する、世界が変わる
第8章 そしてまた問い返す
著者等紹介
名古谷隆彦[ナゴヤタカヒコ]
東京都出身。同志社大学法学部卒。1994年共同通信社入社。本社社会部、福島支局、旭川支局を経て本社社会部。警視庁捜査一課や文部科学省を担当。大阪支社社会部デスクを経て、現在、本社社会部で教育担当デスク(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
井月 奎(いづき けい)
40
岩波ジュニア新書ですので、ビジネス本のように方法指南ではありません。その前の状態、気構えを書いています。思考の基礎というか、物事のとらえ方は根本の柔軟さと、相反するようですが確固とした自己を持たないといけないということを教えてくれます。正解を追い求めるけれども、それは必ずしも見つかるものではない、それでも正解を追い求めるために思考して、質問を創り出す。そのことこそ人としての存在意義、少なくとも自らの存在が他者の思考を促すための、そしてそれこそが社会の風通しをよくするための行動の一つだと気づかせてくれます。2019/07/07
RX78
25
とても読みやすく面白かったです。自分とも考えが似ているなと思いました。教育問題を取材する記者の方が、主体的に学ぶということについて、様々な例を上げながら書かれたものです。後半の哲学カフェ、p4cの話が興味深かったです。教育に携わる多くの方に読んでもらいたい内容です。2020/08/31
しょうじ@創作「熾火」執筆中。
23
【1回目】意図することなく、3冊続けて教育に関する本を読んだ。この本は、主として子どもを「学ぶ主体」として確立を目指す取り組みについて取材されたものである。特定の科目についての新しい「学習法」や「教授法」を伝えようとするものではない。最後の章で「ぶれない人は格好いいか」と問いかけられている。これについて私は、人には「間違う権利」があるのと同時に、「誤りを訂正する権利(と勇気)」とを持ち合わせているのではないかと思っている。その往還ないし相互作用の中から、「自ら学ぶ主体」が立ち上がってくるのだと考える。2018/01/17
ルル
20
質問する、問い返す、これはお相手にもそして、自分自身にも大事な作業ですね。この問い、が立つきっかけを作ってくれます!2020/03/07
ムフィー
17
筆者が記者というだけに、明瞭簡潔でとても読みやすく、内容もとても濃いものだった。図書館で借りたけど、子どもと関わる仕事に就く身としては、自分で買って何度も読み直したい気持ちだ。大人になった自分もまだまだ主体的に学ぶ、ということが足りていない。この書をきっかけに、哲学カフェに参加してみることにした。早くも行動を喚起させられ、意味のある一冊となった。2018/01/21
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- 和書
- ユプシロン 〈No.7〉
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- 和書
- 不適切にもほどがある!