出版社内容情報
犬のウルフとバックとチャーリー,猫のプルートー,鯨のモービー・ディック.さてこの動物たちが登場するアメリカ文学は? W.アーヴィングの『リップ・ヴァン・ウィンクル』からスタインベック『チャーリーとの旅』まで,19~20世紀アメリカを代表する六つの文学作品をとりあげ,原文も味わいながら動物というキーワードで読み解きます.
内容説明
犬のウルフ、バック、チャーリー、猫のプルートー、鯨のモービー・ディック。さてこの動物たちが登場するアメリカ文学は?アーヴィングからスタインベックまで、19~20世紀の6作品を動物に注目しながら原文とともに楽しもう。
目次
第1章 リップの愛犬ウルフ―ワシントン・アーヴィング「リップ・ヴァン・ウィンクル」
第2章 黒猫プルートー―エドガー・アラン・ポー「黒猫」
第3章 白い鯨モービー・ディック―ハーマン・メルヴィル『白鯨』
第4章 野生にかえるそり犬バック―ジャック・ロンドン『野生の呼び声』
第5章 老人の同志カジキマグロ―アーネスト・ヘミングウェイ『老人と海』
第6章 旅するチャーリー―ジョン・スタインベック『チャーリーとの旅』
著者等紹介
河島弘美[カワシマヒロミ]
1951年生まれ。東京大学大学院比較文学比較文化修士課程修了。現在、東洋学園大学人文学部教授。東京大学教養学部非常勤講師。専門はアメリカ文学、比較文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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lovemys
9
『黒猫』について読みたく借りてみましたが、とても面白い本でした。読んだことがある本には頷き、読んでない本は読みたくなる。こんな講義、ずーっと聞いていたいです(笑)思わずポーの原書を買ってしまった。読めるかなぁ……。2024/02/14
ののまる
8
あーーーー❗️ いまめちゃくちゃ古典読みたい❗️2021/05/09
yyrn
5
スタインベックの『チャーリーとの旅』が載っていたので手に取ったが、ジュニア向けの著者の解説をうなずきながら読んだ。50年以上も前の本だが、ベトナム戦争前のアメリカが一番輝いていた時代(陰では公民権運動が吹き荒れていたが)をよく表していると思う。『チャーリーとの旅』はロード・ムービーを追体験しているようでとても好きな本だ。そのほかの『リップ・ヴァン・ウィンクル』『黒猫』『白鯨』『野生の呼び声』『老人と海』5作品は読んだことがなく、この本で概要を教わったが、ジャック・ロンドンの『野生の呼び声』は読んでみたい。2017/04/09
メイロング
3
読みやすさ重視の姿勢。アメリカ文学を紹介したいのか、原文で読ませたいのか。どっちつかず感あふれる。理想的なほどスマートで上品に仕上がっているけど、テーマ本を読みたくなるかな。雑味というか、紹介文を読んでも割り切れないなにかがあると、私は読みたくなる性質らしいです。イラストかわいい。2016/11/30
小倉あずき
2
動物好きの英文学者による文学紹介本。『白鯨』副読本として。 アメリカ文学には動物がよく登場するらしい。今回取り上げられた動物は犬2匹に、黒猫、白鯨、カジキマグロ。 ところどころ抜粋されている原文が読み通せず、自分の英語力の無さが恨めしかった。2024/06/13