内容説明
ギリシアから現代まで、西洋哲学の名著の入り口に立ってみよう。もっと読んでみたくなる1冊がきっと見つかる哲学読書案内。
目次
恋が求める究極のもの―プラトン・饗宴
人と関わりながらよく生きる―アリストテレス・ニコマコス倫理学
自分の中で自分に出会う―アウグスティヌス・告白
「わたし」から出発する―デカルト・方法序説
理性の運命を物語ろう―カント・純粋理性批判
人間の自然―ルソー・告白
だれでも読めるが、だれにも読めない書物―ニーチェ・ツァラトゥストラはこう言った
「自由に生きること」とは―ベルクソン・時間と自由
「存在への問い」を問いつづける―ハイデガー・存在と時間
ブタへの熱意を持ちつづけること―ラッセル・幸福論
著者等紹介
左近司祥子[サコンジサチコ]
1938年東京生まれ。東京大学文学部哲学科卒、同大学院博士課程満期中退。東京大学助手を経て、学習院大学文学部哲学科教授。専門はギリシア哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SOHSA
29
ジュニア新書ではあるが、なかなかに読みごたえはある。プラトン、アリストテレス、アウグスティヌス、デカルト、カント、ルソー、ニーチェ、ベルクソン、ハイデガー、ラッセルの計10人の哲学者の思想と著作を初学者にも比較的理解しやすいように丁寧に紹介している。選択された10人が西洋哲学を代表する10人であるかについては異論のあるところではあるが、いずれも著名な哲学者であることは間違いない。個人的にはショウペンハウアーとウィトゲンシュタインを入れてもらいたかったのだが。ともあれ、本書が呼び水となってそれぞれの(→)2014/07/20
coolflat
15
111頁。カントは『純粋理性批判』の終わりで、理性のすべての関心を次のような三つの問いにまとめている。第一の問いにかかわるのが形而上学だ。第二が道徳。第三が道徳に基づいた宗教である。さらにカントは別の機会にこれらの三つの問いは唯一の問いに還元されるとしている。「人間とは何であるか」。これは誰もが無関心でいられない、人間にとって最も重要な問いである。とすると、『純粋理性批判』は人間存在の全体を視野に収め、人間存在が人間存在であるための最も基本的で普遍的な基盤と、その設計図を描いた哲学の古典ということができる2025/01/27
ロッキーのパパ
12
難しい内容はずいぶん分かりやすく書いてくれたと思う。それでも、完全に理解できないのは情けない(^_^; 全部の原著に当たるのは無理だろうけど、ニーチェとルソーは原著にチャレンジしてみようという気になった。それにしても、哲学と倫理学ってけっこう深い関係があるんだ。2010/08/18
るい
8
読了までにすごい時間がかかりました。特にプラトンとルソー、ハイデガー、ラッセルに興味をもちました。これからそれぞれの哲学者の詳しい本を読んでいきたいと思います。2014/04/29
たか
5
10冊の単なる内容紹介というよりはその内容から発展させてあれこれ哲学的なテーマについて解説してある感じ。2019/09/04
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