出版社内容情報
「このままでいいのか,いけないのか,それが問題だ」(ハムレット),「人生は歩きまわる影法師,あわれな役者だ」(マクベス)など,シェイクスピアの言葉は,世界中の人びとに愛誦されています.これらの名言を豊富に紹介し,エピソードをまじえてやさしく解説したこの本は,どこからでも気軽に読めて,英語の勉強にも役立ちます.
内容説明
「このままでいいのか、いけないのか、それが問題だ」(ハムレット)、「人生は歩きまわる影法師、あわれな役者だ」(マクベス)など、シェイクスピアの言葉は、世界中の人びとに愛誦されています。これらの名言を豊富に紹介し、エピソードをまじえてやさしく解説。どこからでも気軽に読めて、英語の勉強にも役立ちます。
目次
1 愛の歓び
2 愛の歎き
3 男女の諸相
4 美徳の教え
5 悪徳のささやき
6 悲しみのおののき
7 ものの見方
8 魂の叫び
9 人間の真実
10 人間の彼方
著者等紹介
小田島雄志[オダシマユウシ]
1930年、旧満州(現在の中国東北部)に生まれる。1953年東京大学文学部英文科卒業。東京大学名誉教授。若い時から演劇が好きだったが、「マクベス」を通してシェイクスピアと出会い、その後、シェイクスピアの劇作品の新訳を手がけ、全37編の翻訳を終える。紫綬褒章受章。文化功労者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Major
42
「彼の魅力の大きな部分を占めるものに、ことばがある。彼は、ぼくたちが日頃漠然と考えたり感じたりしていることを、切れ味鋭いことばで、スパッと言い切ってくれる(中略)シェイクスピアはおそらく森羅万象に対してかぎりなく好奇心を燃やす人だった」(まえがきより抜粋)。これ以上のレビューはない。小田島さんが選んだ珠玉の名言に、彼自身の好奇心・情熱、そして温かさのこもった言葉でその一つ一つを読み物のようにして解説してくれる。控えめな小田島さんである。さりげなくこれまでのご自身の翻訳人生の振返りを添えながら。お薦めです。2024/11/13
森の三時
31
本書を図書館でたまたま見つけ、かつて高校生のとき学校の図書館でシェイクスピアの作品の名場面を集めたようなダイジェスト本を読んでとても感銘を受けたのを思い出し、思わず借りてみました。あのときの本とは違いました。私の中でかつての新鮮さが失われ、あの頃のようには心に響かなかったけれど、もちろん名言は名言です。シェイクスピアの有名な台詞を知っておくのも大人の教養のひとつだと思います。2018/11/09
あっきー
18
⭐3 著者は白水社版の訳者で、積読中にシェイクスピアのセリフを引用している「すばらしい新世界」を読み、事前に読むべきだったと思った、100の名セリフを分かりやすく紹介している、登場人物のセリフが本人の自覚している以上の真実を言い当てているときそれを「劇的皮肉」と呼ぶ、人間は神にあやつられてそれぞれの役を演じる役者であり世界はそのための舞台であるのが「世界劇場」という2021/03/21
スプーン
13
シェイクスピアの作品中から100言選んで解説を付けた名言集。粋な解説が多くニヤリとさせられます。シェイクスピアを語ることは、人生を語ることなのだなと気づかされた一冊。2016/06/19
サアベドラ
13
白水社版シェイクスピア全集の訳者による、シェイクスピア劇の名台詞の紹介。光文社古典新訳文庫でシェイクスピアの訳をいくつか出した安西徹雄も似た本を出している(『英和対訳 シェイクスピアの名せりふ100』丸善ライブラリー)が、ジュニア向けの本書の方がとっつきやすい。台詞の解説、その台詞が出てくる作品のあらすじ、それにまつわる著者の体験談の3つがバランスよく書かれており、テンポよく読める。2013/03/14