岩波新書<br> フェミニズム

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フェミニズム

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  • サイズ 新書判/ページ数 286p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004320982
  • NDC分類 367.2
  • Cコード C0210

出版社内容情報

「女性である」という「普通」のことに差別や抑圧を見出すという「常識外れ」な主張は、どのように生まれ、いかなる変革を成し遂げてきたのか。共感と反感の嵐にさらされながら多様な展開を生んでいる思想・運動。そのあゆみを長期的な視点から振り返り、フェミニズムとはいったい何なのか、わかりやすく語りかける。


【目次】

序 章 フェミニズムをどう見るか
  フェミニズムはわかりにくい?
  「女性である」ことは何を意味するのか
  広い視点・長期的視点でフェミニズムを見る
  近代社会に対する根本的問いかけとしてのフェミニズム

第1章 近代社会と女性――近代フェミニズムの問題域
 1 フェミニズムの歴史の捉え方
  フェミニズムは、いつ、どこで生まれた?
  人間は誰もが平等、しかし男女は平等ではない?
 2 近代は女性を解放したか
  前近代ヨーロッパとジェンダー秩序
  啓蒙思想のインパクト
  ジェンダー視点の欠落した歴史観
 3 啓蒙主義とフェミニズムの誕生
  声をあげた女性たち
  リベラリズムとフェミニズム
  女性の権利はいかに否定されたか
  公私二元論
  「科学」が果たした役割
  フェミニズムは男性憎悪?

第2章 市民革命と女性
 1 一九世紀前半の西欧社会とフェミニズム
  沈静化
  フランスとドイツの一九世紀
  社会変動に注目する
 2 市民権と徴兵制
  「我々の危機」に動員される
  軍隊への参加による序列化
 3 軍事化された男性性
  「国民の使命」
  武器をとる「男らしさ」
  戦わない男性は「女のようだ」
 4 産業革命と性役割分担
  産業革命がもたらしたもの
  女性の職業参加
  世話し、扶養される存在
 5 一九世紀における女性の働き方
  女性の「居場所」はどこ?
  女性はどこで働いていた?
 6 ヨーロッパの女性運動の展開へ

第3章 女性参政権――イギリスとアメリカ
 1 イギリス近代社会とジェンダー
  身分制が残存したイギリス
  「男らしさ」の地位
 2 慈善活動から女性参政権運動へ
  「生まれと結婚」に左右される
  慈善活動から始まる
  なぜ「他者のため」なのか
  踏み出した第一歩
 3 サフラジェット
  パンとバラを求めて
  実力闘争への転換
  第一次世界大戦
 4 奴隷制度廃止運動から「女性の権利」へ
  女性参政権運動と奴隷制度廃止運動
  セネカフォールズ会議
  運動の分裂
 5 女性労働運動と第一次世界大戦
  アメリカの労働運動
  戦争協力と女性参政権の実現

第4章 社会主義とフェミニズム
  産業化の波と社会主義の広がり
 1 初期社会主義思想とフェミニズム
 2 マルクス主義の誕生
  マルクスと女性解放
  エンゲルス『家族・私有財産・国家の起源』
  女性参政権運動は労働者階級に敵対する?
 3 ドイツの社会主義運動と女性社会主義者

内容説明

「女性である」という「普通」のことに差別や抑圧を見出すという「常識外れ」な主張は、どのように生まれ、いかなる変革を成し遂げてきたのか。共感と反感の嵐にさらされながら多様な展開を生んでいる思想・運動。そのあゆみを長期的な視点から振り返り、フェミニズムとはいったい何なのか、わかりやすく語りかける。

目次

序章 フェミニズムをどう見るか
第1章 近代社会と女性―近代フェミニズムの問題域
第2章 市民革命と女性
第3章 女性参政権―イギリスとアメリカ
第4章 社会主義とフェミニズム 産業化の波と社会主義の広がり
第5章 二つの世界大戦と戦間期における女性 総力戦体制と女性
第6章 日本のジェンダー秩序とフェミニズム
第7章 第二波フェミニズム―第二次世界大戦後の社会 戦後のスタート/再び「家庭」の中へ
第8章 現代社会とフェミニズム ネオリベラリズム/バックラッシュ
第9章 フェミニズムは近代社会で何をしてきたのか 「近代社会」からフェミニズムを見る

著者等紹介

江原由美子[エハラユミコ]
1952年横浜生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程中退、博士(社会学)。現在―東京都立大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

さとうしん

19
フランス革命から近年のバックラッシュの嵐に至るまでのフェミニズムの展開というか、フェミニズムから見た近現代史という趣。男女の役割を「公的領域」と「私的領域」で切り分けようとしてきた「公私二元論」という切り口から議論を展開してしており、軸が定まっているぶん話がわかりやすい。そもそも啓蒙思想の段階から理性の有無で人間の価値を判断しようとしてきたことが誤りなのではないかという問題提起は重い。2026/03/12

5
フェミニズムから見た(近代以降の)歴史、フェミニズムの問題意識、分類、現状などが大変よくまとまっている。終章は、筆者も言うように全体の議論の繰り返しのように読めたが、初学者には論点整理としてわかりやすいだろう。 末尾で、「フェミニズムの主張は雑であってはならない」と主張しているように読め、興味深く、かつ、納得した。2026/03/20

O次郎

4
「公私二元論」というキーワードを基にフェミニズムの歴史と思想の変遷を俯瞰できる一冊。「なぜ近代自由主義が女性を排除したのか」や「政治制度上の男女同権の実現から半世紀以上経つのになぜ男女平等が実現しないのか」といった疑問に対する解説は分かりやすく、腑に落ちるものだった。ただ、フェミニズムの基本的な流れのおさらいという感じで現代フェミニズムである第三次・第四次フェミニズムに関する解説は限定的だった。その点についても学んでみたいと感じた2026/02/27

トーテムポールさん

4
フランス革命によって誕生した”万人”が平等の市民社会。しかしその”万人”に女性は含まれておらず……からスタートし、近現代で登場してきた第一、二波のフェミニズムって、一体何を論点としていたのか?を解説するのがメイン。18世紀~二次大戦後まで結構なスピードで振り返っているが丁寧で「公私二元論」という難しげな概念もすっと頭に入って来た。ただ、直近の混沌としているフェミニズムについての記載はおまけ程度で、今のフェミニズムって結局なんかモヤモヤするなぁ、という感想は変わらず。前提知識を得るための入門としては良い。2026/02/24

pushuca

2
緻密な論考である。フェミニズムの運動史を世界史、日本史の文脈の中で、見事に捉えている。2026/03/28

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