岩波新書<br> ケアの物語―フランケンシュタインからはじめる

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岩波新書
ケアの物語―フランケンシュタインからはじめる

  • 小川 公代【著】
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  • 岩波書店(2025/06発売)
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  • サイズ 新書判/ページ数 302p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004320715
  • NDC分類 904
  • Cコード C0290

出版社内容情報

強者が押しつける「正しさ」と暴力や分断がはびこる現代社会。そこで置き去りにされているのは、尊厳を踏みにじられた人々が紡ぐ〈小さな物語〉――恐ろしい怪物の物語として知られる『フランケンシュタイン』を、10のテーマを通して多様な作品群と縫い合わせ、読む者をケアの本質へと誘う。想像力を解き放つ文学論。


【目次】

 はじめに

1 戦 争
 『進撃の巨人』『三ギニー』

 1 「壁」を乗り越えて――小さな物語へ
 2 アウトサイダーの女性たち
 3 『フランケンシュタイン』――生の平等を問う

2 論破と対話
 『もうひとつの声で』『バービー』『バタードウーマン』
 『バグダードのフランケンシュタイン』

 1 関係性を結んで対話する
 2 対話と共話
 3 ヴィクターがSNSを使えたなら
 4 『バグダードのフランケンシュタイン』

3 親ガチャ
 『親ガチャの哲学』『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』『波』
 『山上徹也と日本の「失われた30 年 」 』 『SPY×FAMILY』『キン肉マン』

 1 共同体幻想を打ち砕く人間の流動性
 2 「これからの時間」を生きるために
 3 「無敵の人」としてのクリーチャー
 4 ジークの反出生主義とアーニャの反・反出生主義

4 マンスプレイニング
 『哀れなるものたち』『吸血鬼ドラキュラ』

 1 “声”とは何か
 2 エドワード・トレローニーの誹謗中傷
 3 『哀れなるものたち』と女性たちの声
 4 愛と自由について語る

5 レイシズム
 『ウォッチメン』「オジマンディアス」

 1 レイシズムとは何か
 2 『ウォッチメン』は何をケアするか
 3 タルサ暴動を語り直す
 4 『フランケンシュタイン』におけるレイシズム批判

6 インターセクショナリティ
 『カラーパープル』

 1 インターセクショナリティとは何か
 2 “声”を獲得していく物語
 3 『フランケンシュタイン』のインターセクショナリティ

7 愛
 『ワンダー・ウーマン』『もう一人、誰かを好きになったとき』
 『鬼滅の刃』『偽姉妹』

 1 ゼロサム的な恋愛に抗して
 2 ポリアモリーとは
 3 メアリ・シェリーの愛の実践

8 エコロジー
 『優しい語り手』『オーランドー』『センス・オブ・ワンダー』

 1 エコロジー運動の黎明期
 2 ワーズワスからウルフまで
 3 カーソンの『センス・オブ・ワンダー』

9 ケアの倫理
 『虎に翼』『ダロウェイ夫人』

 1 〈ケアの倫理〉とは何か――『虎に翼』とケア
 2 弱者の「声」に耳を澄ませる
 3 『フランケンシュタイン』に描かれるケアの倫理

10 アンチ・ヒーロー
 『僕のヒーローアカデミア』『外套』
 『「性格が悪い」とはどういうことか』『ベル・ジャー』

 1 アンチ・ヒーローとは
 2 “ギフテッド”の功罪
 3 なぜ

内容説明

現代社会は強者が押しつける「正しさ」と暴力で溢れかえっている。だからこそ、そこで置き去りにされている、尊厳を踏みにじられた人々が紡いできた〈小さな物語〉に目を向けよう。怪物の物語『フランケンシュタイン』を導きの糸としながら、多様な作品群をケアの視点から読み解き、弱さを抱えて生きることの意味を問いかける。

目次

1 戦争
2 論破と対話
3 親ガチャ
4 マンスプレイニング
5 レイシズム
6 インターセクショナリティ
7 愛
8 エコロジー
9 ケアの倫理
10 アンチ・ヒーロー

著者等紹介

小川公代[オガワキミヨ]
1972年和歌山県生まれ。上智大学外国語学部教授。ケンブリッジ大学政治社会学部卒業。グラスゴー大学博士課程修了(Ph.D.)。専門‐ロマン主義文学、および医学史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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rinakko

7
『フランケンシュタイン』を取っ掛かりに、ケアの観点から様々な物語が読み解かれる。映画『バービー』や『バグダードのフランケンシュタイン』『鬼滅の刃』『オーランドー』『虎に翼』…と作品も多岐にわたり、そこで繋がるのかという驚きも楽しい。見落とされがちで軽視されてきた〈小さな物語〉が、10のテーマ(戦争、論破と対話、マンスプ…)に合わせて取り上げられる。なぜケアは必要で、非暴力の可能性を探求しなければならないのか。自分をも含めた人の “傷つきやすさ” とどう向き合っていけばいいのか…という課題も響いた。2025/07/07

sk

5
小さな声をすくい上げる2025/07/14

biwacovic

0
メアリ・シェリー『フランケンシュタイン』を軸に、声なき者の声を聞くレッスンとして様々な物語を読み解いていく。テーマは戦争、レイシズム、親ガチャ、マンスプレイニング・・・『虎に翼』『ダロウェイ夫人』『哀れなる者たち』など既に知っている作品はふむふむと頷きながら読み、『進撃の巨人』『HBO版ウォッチメン』など未知の作品はこれから読んで(見て)みたくなる。「ケア」をキーワードにして、この世界をまだ諦めない意思を持った言葉に満ちている。2025/07/04

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