出版社内容情報
傲慢なエリートは私たち普通の人々の苦しみを分かっていない――中央政府の財政規律やマイノリティのアイデンティティなどをめぐって、既存の左右対立には収まりきらない様々な分断が世界中で生じている。この対立構図はどう生まれてきたのか。議院内閣制のモデルだったイギリスの混乱は、私たちにとって他人事ではない。
内容説明
傲慢な「エリート」は私たち「普通の人々」の苦しみをわかっていない―緊縮財政や都市と地方の格差といった争点は、左右対立には収まりきらない様々な分断を生み、世界を不信で覆いつつある。この対立構図はどこからきたのか。民主主義のモデルであったはずのイギリスの混乱は、私たちにとって他人事ではない。
目次
序章 「エリート」vs.「普通の人々」という対立
第1章 「リベラルの時代」の終焉(サッチャーからブレアへ;都市部での不信;農村部での不信;「リベラルな合意」のゆくすえ)
第2章 下からの反乱―経済的な対立の再燃(財政緊縮への反応;対立的な政治;不信の表出)
第3章 地方からの反乱―新たな対立軸の浮上(国民投票と「とり残された」人々;「彼らロンドン」vs.我々―文化戦争の兆し;ポスト階級時代の困難)
終章 イギリスはわかりあえるか?(漂流する二大政党制;対立に終わりはくるのか)
著者等紹介
若松邦弘[ワカマツクニヒロ]
1966年北海道生まれ。東京大学教養学部卒業、同大学院総合文化研究科修士課程、ウォーリック大学大学院博士課程修了。政治学博士(PhD in Politics)。東京大学助手、東京外国語大学助教授などを経て、東京外国語大学教授。専門―政治学、イギリス現代政治(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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