出版社内容情報
超高齢社会は、必然的に認知症の人が多くなる社会。医療的な対応だけでなく、社会そのものを変えることはできないか。バス、スーパー、図書館など英国での、そして日本の先進的な地域での実践を紹介。企業や自治体も巻き込んだ仕組みを提言。
内容説明
超高齢社会では認知症の人が多くなるという。それならば、医療的な対応だけでなく、社会そのものを変えてみるのはどうだろうか。バス、スーパー、図書館など英国での画期的な実践、そして新しい就労の形や、ともに生活する場を創りあげている日本全国の先進的な地域を紹介。認知症の人が暮らしやすい仕組みを提言する。
目次
1 認知症五〇〇万人時代のもつ意味
2 認知症対処社会と認知症フレンドリー社会
3 認知症をとりまく本当の課題
4 英国の挑戦
5 日本の挑戦
6 これからの社会を考えるヒント
著者等紹介
徳田雄人[トクダタケヒト]
1978年東京生まれ。2001年東京大学文学部を卒業後、NHKのディレクターとして、医療や介護に関する番組を制作。09年にNHKを退職し、認知症にかかわる活動を開始。10年よりNPO法人認知症フレンドシップクラブ理事。NPOの活動とともに認知症や高齢社会をテーマに、自治体や企業との協働事業やコンサルティング、国内外の認知症フレンドリーコミュニティに関する調査、認知症の人や家族のためのオンラインショップの運営などをしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こばまり
58
もはや疾病ではなく、人生の最終ステージと考えたい。ちょっと不便だけどいつも通りの楽しい日々を過ごしてもらいたいし、自分も過ごしたい。そのためには社会の仕組みを変え、企業にも参加してもらう必要がある。明るい発想の転換本として好感が持てた。 2019/03/23
大阪魂
47
むちゃ勉強なった!認知症フレンドリー社会、イギリスの用語みたいやけどゆーてはるのはとにかく、認知症の人をケアとか見守る対象って思うのとちごて、だれもがそうなるかもなんやから、認知症なってもくらせるように、認知症の人も一緒になってサービスとか商品とか社会全体をかえてくべき!それと、認知症の人も閉じこもるんちごて、仕事とか地域活動とかできることやるのも大事!ってお話。認知症サポーター持ってるけど具体に何やるんかなあっておもてたけど、やっぱ見守るだけちごて認知症のこともっと知って変えていかなね!イギリス見習おー2023/02/02
ヒラP@ehon.gohon
18
認知症サポーターとして、高齢者福祉施設等で読み聞かせ活動をするものとして、認知症の人たちとフレンドリーな社会を考えると言う視点で読みました。 多少硬いところもありましたが、後半に行くに従い、身近に共感できました。 2022/10/15
ようはん
13
自分が認知症の人と直に接する機会を得たのは20代になってからだが、認知症と認定される人がこれからも多くなってくる時代に入り認知症の人が地域の一員として活動できる、地域の人々が認知症に関して理解する事が重要である事が分かる。本書ではイギリスの取り組みや認知症サポーターを始め各自治体での取り組みも紹介しており、ある中学校では既に認知症に関しての特別授業を設けているのが興味深かった。2019/11/30
amanon
10
今後、ますます進行する高齢化社会において、認知症について考えるヒントにはなるが、実際高齢者施設で働く者にとって実践上はあまり参考にならないな…というのが正直なところ。ただ、これまでの行政による縦割りによる対応ではなく、ある程度垣根を取っ払った柔軟なスタンスによって問題に取り組むことによって、様々な可能性が見出せるということは理解できたか。それに福岡県大牟田市のような斜陽といえるような地域で認知症フレンドリー社会を実践しているという事実は、今後の地方再生の可能性を模索するうえで、大きな示唆となるのでは?2019/02/19