出版社内容情報
「国癖」と言われるほど普及していた茶を入り口に、「薩摩の世」の沖縄の自立を問う。大国の狭間で翻弄されつつも、したたかに生き抜いてきた、知られざる農業立国の姿を、最新の研究成果から生き生きと描き出す。
内容説明
近世琉球で、どのようなモノが、どこで生産され、誰が流通をにない、どのように消費されていたのか。大国の狭間で翻弄されつつも、日常的に茶をたしなみ、“ゆたかに”農業型社会を築いていた人びとの暮らしぶりは?庶民の姿と多様な地域性とに焦点を当て、「薩摩の世」時代の沖縄の自立を問う。モノからみた琉球史!
目次
序章 近世琉球の幕あけ(足元からみた琉球国;薩摩の琉球侵攻;琉球人のしたたかな計略)
第1章 琉球人の自然への営みと茶(蔡温の登場;浦添間切と百姓の暮らし;近世琉球の自然環境と茶)
第2章 球磨茶がたどった道(茶はどこから;琉球人が愛した茶;球磨茶に飛びついた者たち)
第3章 琉球における茶の消費(士族への茶の広まり;琉球社会の変容;茶の出土品は語る)
終章 近世琉球の“自立”とは何か(茶の生産者に思いをはせて;モノからみた琉球史;近世琉球の“自立”を問う)
著者等紹介
武井弘一[タケイコウイチ]
1971年、熊本県人吉市生まれ。琉球大学法文学部准教授。東京学芸大学大学院修士課程修了。専門は日本近世史、とくに江戸時代の村社会と自然環境の研究。2016年、『江戸日本の転換点』で第4回河合隼雄学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Hiroki Nishizumi
(k・o・n)b
おらひらお
gram1126
我門隆星