出版社内容情報
2017年秋の党大会で、折り返しを迎える習近平政権。経済成長が鈍化し、共産党がその支配の正統性を問われるなか就任した習は、外交・内政で豪腕をふるい、党の「核心」と称揚される存在にのぼりつめた。だが、言論が統制され、ライバルも不在の一強体制には危うさも潜む。結党・建国百年に向け、習が見つめるものはなにか。
内容説明
五年に一度の党大会を前に、その一強体制を盤石にしたように見える習近平指導部。だが、経済成長が鈍化し、価値観が多様化するなか、十三億人を率いていくのは容易ではない。結党、建国百年へ向け、習の目指す先はどこか。政権発足時から現地で取材してきた著者が、外交・内政・党内政治から、その行方を分析する。
目次
序章 習近平の描く夢
第1章 勃興する大国、波立つ世界(米中の攻防;海への野心;日中の地殻変動)
第2章 中国式発展モデルの光と影(改革開放のひずみ;農民を食べさせる;国家の繁栄、市民の憂鬱)
第3章 十三億人を率いる党(強まる自負と深まる危惧;「核心」時代の党大会)
終章 形さだまらぬ夢
著者等紹介
林望[ハヤシノゾム]
1972年長野県生まれ。1995年東京外国語大学外国語学部中国語学科卒業。信濃毎日新聞、人民中国雑誌社勤務の後、2001年に朝日新聞社入社。香港支局長、広州支局長などを経て、2012年から中国総局員として中国の政治・社会分野の取材を担当。2016年から米戦略国際問題研究所(CSIS)客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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