• ポイントキャンペーン

岩波新書
原発を終わらせる

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 245,/高さ 17cm
  • 商品コード 9784004313151
  • NDC分類 543.5
  • Cコード C0236

出版社内容情報

福島第一原発により,原発の安全神話は完全に崩れ去った.原発から脱却する以外に道はない.これまでも警鐘を鳴らしてきた研究者ら14名が,事故を検証し,原発の問題性をあらためて指摘.原発を終わらせるための現実的かつ具体的な提案.

内容説明

福島第一原発事故により、原発の安全神話は完全に崩れ去った。私たちには原発から脱却する以外に道はない。そしてそれは可能なのだ。これまでも原発の危険性に警鐘を鳴らしてきた一四名が、事故を徹底的に検証し、原発の問題性を多角的に考察。原発を終わらせるための現実的かつ具体的な道を提案する。

目次

1 福島第一原発事故(原発で何が起きたのか;事故はいつまで続くのか;福島原発避難民を訪ねて)
2 原発の何が問題か―科学・技術的側面から(原発は不完全な技術;原発は先の見えない技術;原発事故の災害規模;地震列島の原発)
3 原発の何が問題か―社会的側面から(原子力安全規制を麻痺させた安全神話;原発依存の地域社会;原子力発電と兵器転用―増え続けるプルトニウムのゆくえ)
4 原発をどう終わらせるか(エネルギーシフトの戦略―原子力でもなく、火力でもなく;原発立地自治体の自立と再生;経済・産業構造をどう変えるか;原発のない新しい時代に踏みだそう)

著者等紹介

石橋克彦[イシバシカツヒコ]
1944年神奈川県に生まれる。1968年東京大学理学部地球物理学科卒業。1973年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。東京大学理学部助手、建設省建築研究所国際地震工学部室長、神戸大学都市安全研究センター教授を経て、神戸大学名誉教授。専攻は地震テクトニクス(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くものすけ

8
3.11福島原発事故直後の2011年7月に本書は出版されています。のど元過ぎれば熱さ忘れる…あれ程の大惨事を経験したにもかかわらず、原発再稼働、新設の話が現実化しつつある情勢をまったく理解出来ません。炉心から20-30㌔圏内の多くの人が住む家、故郷を失う大惨事を決して繰り返すべきではないと思います。本書を読み通せば、原発が決して安全な技術ではなく、未完成な代物だと分かります。原発を研究開発している科学者(原子力ムラの住人)に言ってもダメなので、正しい判断の出来る政治家に原発廃絶の判断を仰ぎたい!2024/09/06

モリータ

8
◆2011年7月刊。編者は神戸大名誉教授の地球物理学者。地震テクトニクスが専門(’06年の原発の耐震設計審査指針改訂の際、最終案了承の直前に委員を辞任したと)。◆「いまこそ日本は原発と決別しなければならない」と考える著者らによる全4部14編。著者の専門は原子力工学、科学技術史、地方行政、エネルギー政策、経営・経済など多様。各々15~30頁程。Ⅰは福島第一原発事故の真実、ⅡとⅢは科学・技術的側面と社会的側面からみた日本の原発の本質的問題、Ⅳは原発を終わらせるための道筋がテーマ。◆Ⅱ、Ⅲの数篇を面白く読んだ。2022/02/18

彩灯尋

4
地震が起こる前まで言い続けられてきた「原発は安全である」という、ある意味根拠のない自信を持ち、あらゆる想定から目を背けてきた結果に、福島の事故が起こった。地震の多い日本であるが故に原発は不向きの発電方法だったのではないかと思ってしまう。原発に頼りがちな今の発電のシステムを見直さなければいけない。今すぐに原発を廃止することを望んでいるというわけではないが、事故を起こした時の危険性が大きいことが震災から分かったので、そこから学んでいかなくてはいけない。未来に残すべきは危険ではなく、資源や環境である。2015/07/27

こぶたとともに@こぶrin☆永遠の17歳

4
地震研究から原発の危険性を発信し続けてきた石橋克彦・神戸大学名誉教授をはじめ、原発設計者・原子力工学の学者・ジャーナリスト・経済学者などを含む各界からの提言集。技術的・経済的・社会的な視点がバランスよく論じられている。各界で論じられる議論のアウトライン集であるため、読み応えには欠けるが、原発問題を考えるためのポイントを押さえるには有用。諸富先生は配電事業の送電事業からの分離に言及する(225頁)。私見では、送電会社・発電会社との癒着防止の制度設計・監視が必要だが、配電事業は国営・公営しかありえない。 2011/10/15

Kana Ueda

4
発売日に買った。タイトルも良いが「脱原発以外に道はない そして、それは可能だ!」という帯も良い。カバーをかけずに電車で読めば、立派なプラカードになる。内容は、福島第一原発事故の科学的・社会的分析、科学/技術的・社会的になぜ原発が問題なのかの論考、そしてどう原発を終わらせるか、という流れになっている。問題のあまりの強敵ぶりに絶望したくなるけれど、今まで運動を築き上げてきた先達が手招きしてくれている。諦めるものかと思う。2011/07/26

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/3459498
  • ご注意事項

最近チェックした商品