岩波新書
タイ 中進国の模索

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 230,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004312017
  • NDC分類 302.237
  • Cコード C0236

内容説明

一九九〇年代以降、経済の飛躍的拡大、消費社会の到来、少子高齢化の進展など激変を遂げたタイ。「中進国」となったこの国は、どこへ向かおうとしているのか。タックシン体制をリセットする二〇〇六年クーデタ後つづく政治の動揺の着地点は?民主主義と王制との調和、グローバル化への対応に揺れる社会の実像を鮮やかに描く。

目次

第1章 タイ社会を見る目―民主化と中進国化
第2章 経済拡大、バブル、そして通貨危機
第3章 「五月流血事件」から「人民の憲法」へ
第4章 タイの中進国化と社会の変化
第5章 タックシン首相の「国の改造」
第6章 政権の不安定、政治の不安定
終章 タイ社会と王制の未来

著者等紹介

末廣昭[スエヒロアキラ]
1951年鳥取県に生まれる。1976年東京大学大学院経済学研究科修了、同年より87年までアジア経済研究所でタイ経済研究を担当。1981年から2年半、同所海外派遣員としてタイ国チュラーロンコン大学に滞在。大阪市立大学を経て、東京大学社会科学研究所教授。経済学博士。日本タイ学会会長。専攻はタイ経済史、アジア経済論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Akihiro Nishio

19
タイにてタイ本を読む。今年の出張はずっとグループなので本を読む時間がないのが困る。本書は、経済ブーム以降のもがき続けるタイに焦点を当て、国王による「足るを知る経済」とタックシンによる経済の現代化の相克が表面化するところから一気にスリリングになる。タックシン自身には功罪があると思うが、その後のクーデター政権が、ただタックシンの改革をひっくり返し、時計を戻そうとしたことはいただけない。タイの模索は日本の模索に通じるところが多い。タイからもっと様々なことを学びたい。2018/02/20

Sakaguchi Naoya

4
タイの経済や王室、とくに政治のことについてよく分かりました。2012/07/09

takao

2
ふむ2024/01/07

文旦飴

2
しっかりとした新書。強い力を持つ憲法裁判所だとか、枢密顧問官だとか、タイの特徴的な政治システムについても良くわかります。著者も指摘していたけれど、先進国と中進国の違いはあれど、今のタイの姿は日本とどこか似通っている(タクシンv.s.小泉とか)。あと、合間合間にちょっとあるタイの指導者たちの風刺画が良いね。2010/01/18

可兒

2
一般向けにしては珍しく、新書にしてはかなりえぐったことを、岩波にしては著者の感想がほとんど強調されぬままに書かれた本。入門よりも深くはなるが、最近のタイ政治経済のまとめとしてすばらしいと思う2009/12/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/561306
  • ご注意事項