岩波新書<br> 岡潔―数学の詩人

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岩波新書
岡潔―数学の詩人

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  • サイズ 新書判/ページ数 225,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004311546
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0241

内容説明

岡潔(一九〇一‐七八)は日本が生んだ世界的な数学者であり、心洗われるエッセイ集『春宵十話』の著者としてもよく知られる。独創的な構想を生み、相次ぐ大発見に結実した人生と学問を、遺された研究ノートに追う。二〇世紀の数学に屹立する雄大なスケールの数学者の、秋霜烈日の生涯を描く。

目次

1 お日さまの光
2 留学と模索の日々
3 問題群の造型
4 情緒の世界
5 響き合う数学の心
6 晩年の思索

著者等紹介

高瀬正仁[タカセマサヒト]
昭和26年(1951年)、群馬県勢多郡東村(現、みどり市)に生れる。数学者、数学史家。専攻は多変数函数論と近代数学史。歌誌「風日」同人。現在、九州大学大学院数理学研究院准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kazuさん

38
岡潔先生の書いた1-10番目の論文著述に対応して、先生の研究と日常の生活がほぼ時系列で記されている。数学の専門的な研究の記述が多く、かなり読みづらい。精神の病による入院や突然の失踪などを経験しながら、家族を含めた周囲の人々の全面的な援助を受けつつ、岡潔先生は着実に業績を挙げ、最後は文化勲章を受章する。天才的な数学者にありがちな、波乱に満ちた一生だと思う。精神の病には、周囲の理解が必須なことがよく分かる。また、数学を含む科学には情緒(心)が必要であるという先生の持論が何となく理解できた。2024/01/20

kochi

18
多変数解析函数論の確立に貢献し世界的に著名な数学者でありかつ、後半生は独自な宗教思想と民族主義思想を根底に据えた思想家として知られることになる岡潔、その生涯の主として数学の面に焦点を当てて記した評伝。岡の草稿にあたり、多変数解析に関する数学界の歴史とともに、彼の数学的思考の変遷をたどるという、著者が数学者・数学史家だからこそ著すことができた好著。岡自身はかなり変わった人だったようで、真偽のほどは不明だが、日中戦争を止めるよう天皇に直訴しようとしたとか、謎の行動が多く、さらに読んでみたい。2018/04/21

10
図書館、これは難しい、読みきれない、残念、15年後に再読予定2021/07/23

ルアット

8
かなり変わった数学者だと聞いていはいたが、こんなに奇行が多い人だったとはちょっと衝撃的だった。数学的な話は専門的過ぎて理解できなかったが、岡潔の歩んできた人生を知ることができた点では、面白かった。2016/02/23

kenitirokikuti

7
図書館にて。今回の再読では、いちおう最後まで目を通すことができた。当方、理系の高校生どまりのへっぽこなので、代数関数の積分(アーベル積分)はくらいしか指がかからない。18世紀・19世紀の科学技術については、各科学史もおさえんと難しいや2023/03/22

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