感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
71
「もはや故郷をもたない人間には,書くことが生きる場所となる」という、ユダヤ系ドイツ人の哲学者アドルノの言葉を噛み締めよう。 あるいは、「故郷から離れ,つねに希望と不安にさいなまれながらタイプライターに向かい,必死で自分の場所をつくり出すように書きはじめる瞬間.まさにこの瞬間,この場所ならぬ場所において,「西インド作家」が誕生するのである」という言葉を銘記してみるのもいいかもしれない。 2005/08/22
こばまり
36
自死を思い留まらせる力の一つは間違いなく「国民」という観念であると筆者。読み始めピンと来なかった私、祖国と母国語と母語が一致する私は幸せ者なのだ。ディアスポラの視点で世界を歩き、芸術に触れる。これまで如何に表面的な理解で済ませてきたことか。2024/12/06
吟遊
13
在日韓国人による「離散した人々」をめぐる世界旅行。主にヨーロッパでユダヤ、ナチス、芸術祭でみた作品などに触れながら、世界にいる広義の「ディアスポラ」たちへ思いを馳せる。著者の孤立の実感が強いだけに、文章の全体からにじむものがある。2017/07/11
sabosashi
6
徐京植のことは、ずっと前にプリーモ・レーヴィについてのTV番組を録画して何回か見たことがあった。 この本は、在日朝鮮人ということにこだわりながら、そこから遥か彼方まで旅立っている。 兄たちが政治犯として韓国にて捉えられていたこともあり、韓国のことまで客観化できている。 そのへんは、B・アンダーソンのナショナリズム論にかかわってくる。 問題は、どのくにに帰属するかではなく、帰属できない状態、帰属を拒否される状態があるということ。 2014/09/19
takao
3
ふむ2024/07/04
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