出版社内容情報
作品を読み解きながら,たえず新しい劇的主人公を造形し続ける歌舞伎のドラマトゥルギーの本質を,400年の歴史の中にさぐる。
内容説明
社会秩序から逸脱し、異相のいでたちで町をのし歩く―そんなカブキ者の風俗から名をうけた歌舞伎は、その後、“カブキ”の存在形態をさまざまに変奏し、たえず新しい劇的主人公を造形してきた。近松、並木正三、鶴屋南北、黙阿弥らの作品を読み解きながら、人びとを魅了してやまない歌舞伎のドラマトゥルギーを、四百年の歴史の中に探る。
目次
第1章 歌舞伎の夜明け
第2章 劇としての門出
第3章 義太夫狂言と舞踊
第4章 歌舞伎再興
第5章 鶴屋南北と棺桶
第6章 黙阿弥と白浪物
第7章 狂気と英雄
第8章 新歌舞伎の創造
第9章 現代の歌舞伎