岩波新書<br> 教育改革―共生時代の学校づくり

岩波新書
教育改革―共生時代の学校づくり

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004305118
  • NDC分類 373.1
  • Cコード C0237

出版社内容情報

「個性を生かす教育」はどうしたら実現できるのか? いじめ・不登校の克服の可能性は? 山積する諸問題に新たな角度から光をあて,学校完全5日制や公立中高一貫校の導入等が子供や社会に与える広範な影響を検討する.国家主導の改革が進行する中,真の改革の指針を提示し,学校・家庭・地域の連携による教育の再生を考える.

内容説明

「個性を生かす教育」はどうしたら実現できるのか?いじめ・不登校の克服の可能性は?山積する諸問題に新たな角度から光をあて、学校完全週五日制や公立中高一貫校の導入等が子供や社会に与える広範な影響を検討する。国家主導の改革が進行する中、真の改革の指針を提示し、学校・家庭・地域の連携による教育の再生を考える。

目次

第1章 教育改革の時代(岐路に立つ日本の教育;教育改革の論理と展開 ほか)
第2章 「六・三・三制」と中等教育(社会資本としての初等・中等教育;公立中高一貫校の問題点 ほか)
第3章 教育福祉社会の思想―青少年の生活空間をどう考えるか(学校週五日制の理想と現実;パストラル・ケアと青少年の生活環境)
第4章 教育問題と教育改革(教育問題とは何か;「教育病理」現象の展開と背景 ほか)
終章 学校再生の戦略―学校選択か、学校づくりか

著者等紹介

藤田英典[フジタヒデノリ]
1944年生まれ、石川県出身。1969年早稲田大学政治経済学部卒業。1975年東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。1978年スタンフォード大学教育系大学院修了(Ph.D.)。専攻は教育社会学。現在、東京大学教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

_udoppi_

2
97年当時の週5日制に代表されるゆとり教育化、及び学校選択制・公立中高一貫校導入に代表される教育の市場化に対する疑義を主軸に、学校制度や教育価値・規範の比較分析、学校化社会化の社会学的分析が展開される。批判の宛先は、個々の教育政策がもたらす悪影響はもとより、短絡的な改革志向がもつ全体主義的傾向まで及ぶ。内容は多岐に渡るが、個々の分析は非常に刺激的であり、教育の公共性を強調する論旨も肯首すべきものである。しかし、教育病理の診断の中に教師による体罰が登場しないことと併せ、「学校対親・生徒」のシェーマに乏しい。2013/04/06

hinoetora

1
教育改革の歴史、その問題点について、ざっくり分かりやすく記述している印象をもった。2012/10/01

鵜殿篤

0
20年前に出た本ではあるけれども、現在の教育改革のおおまかな流れを捕まえるにはまだ有益な本だと思う。近年の教育改革の意味は、文部科学省の動向だけを見てもよく分からない。臨時教育審議会の作った流れを押さえた上で、教育再生実行会議が依拠するイデオロギーを確認しておく必要がある。表面上は教育政策がくるくる変わっているように見えても、根本的な改革の方向性は連続していることが分かる。一貫して市場化・自由化を推進することで、私と公の境界に位置する「公共」の基盤が掘り崩され続けているのである。2017/12/08

fiddler05

0
ずいぶんと前に出た本だが、筆者の洞察力と鋭い問題に対する見識が感じられた、もっと早くに読んでおくべきだと感じた、教育改革と言うなのもとに良くない方向に舵をきっている日本、いったいどうなるのだろう。2020/11/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/611795
  • ご注意事項