出版社内容情報
限られた物質的資源をさまざまな工夫で活用して苛酷な環境を生き抜いてきた「創意ある人々」エスキモー.言語の研究のためにたびたびアラスカを訪れてエスキモーと生活を共にしてきた著者は,驚くべき独自の体系を示すエスキモー語の世界,また短い夏の生活の輝き,長い冬に伝えられてきた興趣あふれる伝承や儀礼の世界へと読者をいざなう.
内容説明
限られた物質的資源をさまざまな工夫で活用して苛酷な環境を生き抜いてきた「創意ある人々」エスキモー。言語の研究のためにたびたびアラスカを訪れてエスキモーと生活を共にしてきた著者は、驚くべき独自の体系を示すエスキモー語の世界、また短い夏の生活の輝き、長い冬に伝えられてきた興趣あふれる伝承や儀礼の世界へと読者をいざなう。
目次
1 フィールド・ワーク
2 西と東―文化の地域差
3 夏と冬のくらし
4 ことばからみた文化
5 どこからどこへ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
19
貰った本。以前読んだ植村直己さんの本を思い出します。「ことばを守る闘い」の章がいい。アメリカ合衆国の巧みな言語政策で・・・。2015/01/16
Koning
16
フィールドワークを通してユピック語の文法を纏めた人によるユピック語やエスキモー(イヌイット)諸語に関する記述と、ユピックの社会や文化を新書にみっちり詰め込んだ一冊。ちょっと古いんだけど、それでも彼らの生活の姿やなんかが伝わってくる。しかし、捕鯨ネタで日本の新聞がやらかした事とかはどこだったんだろう?とついつい(汗。しかし、包合語って厄介なんだけど、何より親族呼称だったり指示詞(日本語だとこそあどなのが36とかある)の数の多さがこの言語に限らず覚えにくい原因だろなー。2013/12/12
フロム
4
僕が知りたい情報(エスキモーのグルメ情報)が殆ど載ってなかった残念な感じの本。主に「言葉」を中心に記述が進む。エスキモーでは「雪」と言う単語が30あるというネタ本では思われる。他にも「この」「あの」「その」などの指示語が36位あるなど言語に関心のある人は読んでもいいかも2016/01/05
トイ
1
説話を目的に読むなら「世界神話辞典」のほうと、ほぼ同じことが書いてあるのでこっちは読まなくてもいいかもしれない。(世界神話辞典の参考文献としてこの著書があげられてたから当たり前なのだが)。エスキモーの文化を知れて面白かったので満足ではある。2013/11/18
AfonsoFonriques
1
フィールドワーク、言語人類学、エスキモー語、ユピック・エスキモー、複統合語、環境の範疇化、言語の直接的機能、言語政策2012/05/12