内容説明
ダーウィンほど多く伝記が書かれ、その生涯が知られている科学者はほかにはいない。しかし、その伝記もほとんどが晩年の自伝によっていた。久しくダーウィンに傾倒する著者は、学校時代やビーグル号航海の際の書簡、記録等の直接資料をもとに、彼の青年時代を鮮明にとらえ、偉大な科学者の人間的発展を情熱をこめて描き出した。
目次
こうして彼の人間ができた（エジンバラで；生家；ケンブリッジで ほか）
偉大な航海（動揺（船と心と）
ライエルの地質学
パンパスとガラパゴス ほか）
静かなダウン（結婚；ダウンの生活・一―地質学と動物学；『種の起源』・一―自然淘汰説の成立 ほか）
著者等紹介
八杉竜一［ヤスギリュウイチ］
１９１１‐１９９７年。１９３５年東京大学理学部動物学科卒業。東京工業大学、早稲田大学教授を歴任（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
aki
1
ダーウインの生涯、特に若い頃のダーウインに迫った好著。『種の起源』を発表して、いろいろな批判はあったものの、それを突破して学界で受け入れられるようになるまで10数年。意外と短い！ 革新的な理論ゆえ発表後の反発は十分に予想できたのか、発表前に味方づくりを進めるなど結構、戦略的に臨んでいます。八杉先生の著作を読むのは『進化論の歴史』（これも好著！）に続いて２冊め。単なる印象だが、八杉先生、いい人どすなあ。文章にやさしさがあふれている。2023/02/16
