内容説明
贈られた遺産をミス・ハヴィシャムからと信じたピップは、ハヴィシャムの娘エステラと結婚できるものと期待に胸をふくらます。しかし、成り上がりの紳士になったピップの前に、思ってもみなかった人物が恩人として現われる。はたして、その人物とは?
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
137
なぜ人は告解するのか、なぜ神父様を父と呼ぶのか、今回は本当に腑に落ちた気がする。告解―赦しが、いつもピップとジョーの間であるからこそ、ピップも愛し赦すことが出来る青年となった。愛するという気持ち、誰かのためにという気持ちは、囚人の生き方をも変えられるのだ。貧富に関係なく、卑しい人間に安らぎはない。ディケンズ円熟期に書かれた今作品の底を流れる溢れるほどの愛の尊さを存分に味わった。Great Expectationsのタイトルも素晴らしい。greatとは何か、何をexpectするかで、生き様は変わる。2020/09/10
Willie the Wildcat
63
人生の糧。求め、求められる愛情。遺産であり”Expectation”。故のミス・ハヴィシャムとマグウィッチ、2人の心の痛みの癒し方の対比が印象的。運命の悪戯の齎す繋がり。知る痛みと知らない痛みが両者の最期にも反映。一方、ジャガーズとウェミックに垣間見る意外さが、誰しもが心底に持つ温かみ。窮地にたった時の信頼や愛情。学びや気づきが生き方の深みとなる。エステラとの再会場面も、同様。淡い思い出への区切りではなく、人生の本質への2人の再出発の区切り。”サチス(荘)”は満足というより、感謝であり希望と解釈したい。2016/03/20
syaori
59
下巻は怒涛の展開! 様々な事件や出来事の真相が明らかになっていくうえ、ピップの行った善い事や悪い事の報いも表われて、ページを捲る手が止まりません。作者は登場人物たちの良い部分だけでなく醜い部分も冷酷に、愛情深く描き出しますが、そのなかでピップの親友、ジョーとハーバートはどこまでも友に誠実で「本分を尽くす男」。この二人の存在が莫大な財産と放蕩と驕りの中のピップを支え、物語は苦いけれども味わい深い結末にたどり着けたのだと思うと、彼らをピップに与えたことが作者から読者への“大いなる遺産”だったように思いました。2020/01/31
やいっち
54
久々に読んだディケンズの小説。晩年の作らしいけど、構成のち密さもいいが、表現力や想像力の逞しさに感服。物語の面白さを堪能した。今更だけど、ドストエフスキーらへの影響を実感。 2015/06/30
藤月はな(灯れ松明の火)
50
虚栄心に溺れ、自堕落に生きるようになったピップ。偶にジョーやハーバートへの仕打ちに良心の呵責を覚えるものの周囲の空虚な誘惑に負けてすぐ、忘れてしまう体たらく。このまま、喉元過ぎれば熱さも忘れるような人生を送るかと思われていたピップだが、そんな彼も変わるざるを得ない転機が二つ、訪れる。一つはエステラに求婚を拒まれた時、そしてもう一つは遺産を送ってくれた人物が現れた事だった。最初はその人物を疎ましく、思っていたピップだが、異国で成功しても一人の少年からの恩を忘れずに全財産を譲るのは並大抵ではないと思う。2025/12/18
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