出版社内容情報
聖典「クルアーン」に継ぐ典拠,膨大な「ハディース」を精選.預言者の肉声から,信仰の源流を知る.
内容説明
イスラームの開祖ムハンマドは高弟たちに何を語ったか。聖典クルアーンに次ぐ典拠である膨大な「ハディース(ムハンマドのことば)」を精選。イスラーム誕生時の歴史的背景から、神の存在、生死のとらえ方、礼拝の方法や日常生活の決まりまで、信仰のあり方を預言者の肉声から知る。詳細な注と、年譜や地図など資料を付す。
目次
1 ムハンマドの生涯と時代(ムハンマドの生い立ち;イスラーム以前のアラビア半島;啓示の始まりと苦難;聖遷とマディーナ共同体;戦いと交渉;イスラームの確立)
2 マディーナの暮らしと社会(ムハンマドの日常生活;ムハンマドの妻たち;ムハンマドの子どもと孫;弟子との交わり;結婚と家族;法の定め)
3 イスラームの教え(預言者と啓示;ムスリム(帰依者)という生き方
イスラームの基柱―五行
信仰箇条―六信
天地創造とコスモロジー(宇宙論)
死の迎え方)
附録
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
88
岩波文庫から出版されたハディース(ムハンマドのことば)です。以前中央公論社から出された全文を読んだことがあります。非常にわかりやすい話ことばで弟子たちに語り掛けるような感じで、日常の守らなければいけないことなどが書かれています。イエスの言葉やブッダの言葉と同じようですがイスラム教独自の守らなければならないことなども結構あるようです。2019/12/02
ドウ
9
副題通り、編者が真正集ほか(ブハーリー、ムスリムの二大真正集以外にも色々あるんですね)権威あるハディース集から選別したハディースが概ね主題毎に並べられている。編者の小杉は、近現代を対象とした時にはかなり独特なバイアスをかけて語ることが多いが、こういった近代以前の基礎知識のまとめ方は王道なようで、見覚えのあるハディースたちがツボを押さえた註釈と共にすっきりとまとめられていて良い。2020/01/25
Happy Like a Honeybee
7
雇った人には労賃を、彼の汗が乾く前に支払いなさい。 教科書レベルのイスラム思想から一歩踏み出すために手に取る次第。 ムハンマドの生い立ちから弟子たちとの交流。 一夫多妻制の根本となる結婚制度や家族との交流。 宇宙論から死の迎え方まで基本的な思想がコンパクトにまとめられている。 日本では馴染みがない思考法だからこそ、自ずと学習する必要がある。2020/03/29
amanon
3
とにかく夥しいまでに頻出する似たようなアラビア系固有名にかなりゲンナリ(笑)。それはともかくとして、一キリスト教信者としては、やはり複雑なものを覚える。時にキリスト教に親和的な記述が見受けられるものの、しかし、やはり根底的な所では受け入れられないものがある。その辺りのことをキリスト教神学者は無視するわけにもいかず、かといって真っ向から否定してかかるわけにもいかないという二律背反的な立場に追い込まれるのではないか?また、そのような複雑で厄介な状況を作り出した神の真意は一体何なのか?ということも気になる。2020/11/18
Xi wang chan
0
預言者ムハンマド(彼に平安あれ)のハディースの多くを日本語訳したもので、目の前にムハンマド(彼に平安あれ)が現れるかのように生き生きと当時の時代を描かれている。2025/04/25
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