出版社内容情報
フランスの宗教改革者カルヴァン(1509‐1564)は,尖鋭な福音主義をかかげて教会はもちろん政治・経済・道徳の刷新に尽力した.その思想は近代的な活力にあふれている.残された厖大な著作のうち,本書には,刊行当時だけでなく今日も多くの読者をもつ諸篇を収める.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
3
カルヴァンのキリスト教論を知るには最も最適な入門書と言えるでしょう。聖晩餐、聖遺物、占星術というテーマはどれも興味深く読めました。聖晩餐と聖遺物は、理解しているようで意外と理解していなかったことに気づきましたね。単なる秘蹟や聖なる象徴ではないということがよく分かりました。ある程度ベースがあるので、ハッキリ輪郭が見えたという感じです。また、カルヴァンによると占星術とは「夢の解き明かし」であるとのこと。占いは現代での意味づけでしょう。分かりやすいとは言えども、キリスト教に縁のない人には難解かもしれないですね。2013/12/25
148
2
聖餐について:難しく、一回読んだだけではわからなかった…要再読 聖遺物について:皮肉とユーモアを交えつつ実例をもとに書かれていて、三つの論文の中でたぶん一番分かりやすい。かなり辛辣。 占星術について:聖書内の「夢の解き明かし」と占いはどう違うかなど解説。2012/04/15