岩波文庫<br> 隠者の夕暮/シュタンツだより (改版)

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岩波文庫
隠者の夕暮/シュタンツだより (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 204p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003370315
  • NDC分類 371
  • Cコード C0137

出版社内容情報

民衆教育の父ペスタロッチー(一七四六―一八二七).彼の教育学は類まれな汎愛の精神から出た「救世済民の教育学」であり,魂の純化と人格の陶冶を目指す「人間性の教育学」でもある.彼の思想がそこから出て再びそこに還ると言われる『隠者の夕暮』と,孤児院での実践を通して道徳教育を語る『シュタンツだより』を収めた.略年譜を付す.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よむよし

95
教育に生涯の全てを捧げた著者が53歳にして初めて開いた施設がシュタンツですが世間の集中砲火を浴び半年で閉鎖。その時の経験から作った教育方針を一友人に宛てた手紙が本書です「無援ゆえに私は自分のすべてを私の子どもたちに捧げることができた…」その後時には農夫となって生活の糧を得ながら著作の印税も全て学校に注いだ。本国スイスでは冷遇されましたが周辺諸国の若い教育者達が教えを求め殺到した。特にドイツで重んじられ第二次大戦の敗戦国になった際、占領軍から押し付けられた教育制度を拒絶し自分達でやると突っぱねたという。2025/01/03

16
少し背伸びをして、今までに読んだことのないジャンルの本を読んでみた。200年ほど前に書かれた文章で、興味深いところや現代につながるところ、また相容れないと思った部分もあった。人間は平等であること、自然に教育していくこと、本性の奥底に才能が眠っていること、純粋であることの大切さ、神を信じること、などが書かれていた。この本を読み、教育に関する他の「古典」を読んでみたいと思った。2020/12/19

じゃがいも

13
本文102pだったので教育書でも読むかと斜め読み読しましたがやはり難しかった。「シュタンツだより」は孤児院の運営の苦労や自分の指導方法で子供達の意識や生活が大いに改善したことなどが書かれており、「隠者の夕暮れ」は処女作で単純と無邪気や神の大切さなどの教育理念です。彼はルソーを継ぐもので後世に大きな影響を与えた偉人と言われており教育者は必読とか。2020/02/15

シルク

9
勤務先のひとつの、紀要に載せる論文(と言うより、レポート)書く為に、久々の再読。前、本腰を入れてペスタロッチーを勉強したのは、10年程前になっちまっていた。今読むと、やはり、10年前の若いわたくしは未熟で、多々読み間違えたり、おかしな解釈に走ったりしていた。ひとつひとつ、確認して、自分の授業の覚え書きのような書き物。…ところで、日々のことに追われる内に時間が経って、やれやれやっと着手できると、締切を改めて確認したら、10日後で、冗談でなく膝から崩れ折れた。…なんとか書けました&自分では気に入ってます(笑)2024/05/03

らい

6
はじめは教育格言がどんどんと繰り広げられ、文脈も中々読み取れなかったので、読んでいて辛いものがあったが、ルールを教え込まない、道徳的情調をまずは目覚めさせるといった教育現場を照らしての奮闘や言質が出てくると、杓子定規な枠組みを逸脱した教育哲学に大いに感銘を受けた。崇高な活動とは裏腹に社会からは狂人扱いされて中々理解も得られなかった人みたいだけど、それだけに「人間は困窮か信念からしか学べない」「高い理想のために嘲笑される人を私は尊敬する」といった言葉の重みがずしずしと伝わってくる。2023/10/27

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