出版社内容情報
「帝国主義はいわゆる愛国心を経となし,いわゆる軍国主義を緯となして,もって織り成せるの政策にあらずや」.明治34年刊行の本書で,幸徳秋水(1871―1911)は帝国主義の本質を喝破.その先見性は今なお色褪せず.(改版)
内容説明
「帝国主義はいわゆる愛国心を経となし、いわゆる軍国主義を緯となして、もって織り成せるの政策にあらずや」。明治34年に刊行された本書で、幸徳秋水(1871‐1911)は帝国主義の本質を喝破。該博な知識を駆使し、レーニン、ホブスンに先駆けて複雑な帝国主義の構造をえぐり出した本書の先見性は、今なお光輝を失わない。
目次
第1章 緒言(帝国主義は燎原の火なり;何の徳あり何の力ある ほか)
第2章 愛国心を論ず(帝国主義者の喊声;愛国心を経とし軍国主義を緯とす ほか)
第3章 軍国主義を論ず(軍国主義の勢力;軍備拡張の因由 ほか)
第4章 帝国主義を論ず(野獣肉餌を求む;領土の拡張 ほか)
第5章 結論(新天地の経営;二十世紀の危険 ほか)