出版社内容情報
世阿弥元清の晩年の芸談を二男元能が筆録整理したもので「風姿花伝」とともに能楽の名著である.能楽の歴史,先人や当時の能役者の芸風,逸話,能面・装束の話,勧進能や翁演出等の故実,能の作り方,能の作者,音曲に関する話,能の演じ方の注意,能楽の心得などきわめて多岐にわたり,巧まずして当時の能界の実態を生きいきと描く.
内容説明
世阿弥元清の晩年の芸談を二男元能が筆録整理したもので「風姿花伝」とともに能楽の名著である。能楽の歴史、先人や当時の能役者の芸風、逸話、能面・装束の話、勧進能や翁演出等の故実、能の作り方、能の作者、音曲に関する話、能の演じ方の注意、能楽の心得などきわめて多岐にわたり、巧まずして当時の能界の実態を生きいきと描く。
目次
定まれる事
萬事かかり也
よろづの物まねは心根
どつといふ位
聲の事
音曲の事
祝言の音曲
曲舞の音曲
音曲のかかり
文字なまり・ふしなまり〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Satoshi Mizuno
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本書は、世阿弥から子の観世元能が長年直接聞き取った、猿楽の歴史や芸の秘伝の聞書きです。能面の歴史や世阿弥同時代の各芸能者の舞台評やその逸話などが語られていきます。元能が身近に接した父世阿弥の姿が等身大に語られていることがなによりも魅力的。あたかも眼前で世阿弥が自ら舞いかつ謡って指導するかのようなリアリティが随所にあらわれています。 六百年の時を超え、『砧』『隅田川』『松風』『鵜飼』など、能の名作が生れる瞬間に立ち合える喜びも味わってみたい。2013/08/20
ゆらゆらガール
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本能のままに語る才能は、客観視の付随が無ければただの無臭2020/10/04