出版社内容情報
イスラム世界の民話・伝説が奔放不羈な空想の翼にのって燦然と花開いた説話の饗宴アラビアン・ナイト．恋と不思議と冒険の物語はもちろん，笑話，寓話，艶笑譚，武勇談に史話，逸話，ピカレスクから箴言警句まで，物語の愉しみが満ちあふれている．文学的香気豊かなマルドリュス版の全訳．カバーはヴァン・ドンゲンの絵．
内容説明
狩に出た教王ハールーン・アル・ラシードの前に現れたのは貧乏漁師のカリーフ。「どうだ、ひとつ俺の手伝いを始めて漁師の仕事を覚えないか？」王をしがない貧乏人とかん違いし、こうもちかけたが果たしてその成り行きは？「カリーフと教王の物語」ほか。
目次
黄色い若者の物語
「柘榴の花」と「月の微笑」の物語
「モースルのイスハーク」の冬の一夜
エジプトの百姓とその色白き子供たち
カリーフと教王の物語
ハサン・アル・バスリの冒険
陽気で不作法な連中の座談集
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミュポトワ@猫mode
25
図書館本。相変わらずの面白さですが、やっぱり読むのに時間がかかります。このシリーズは、すでに絶版になっている岩波文庫の本なので、文字がとにかく小さい！なので、時間がかかるんだなぁって思いつつ、寝不足になりながら読了。今回は、結構ファンタジー要素が強かったです。魔神とかいっぱいでてきましたよ。魔神相手に結婚したりします。それよりも、今回は王妃の暴走がすごかったですw災いの種は全部あんたなんじゃないのかっていうくらい暴走して、しかもそれっきりもうでてこないっていうねw王族はすごいっすねwさすが特権階級ですわw2018/11/13
金吾
21
壮大な語りの世界に引き込まれます。｢ハサン・アル・バスリの冒険｣は、また読んでみたいと思う作品でした。2024/01/20
アドソ
15
ようやく第八巻。622夜を迎えた。頑張るなぁシャハラザード。二つとして同じ話はないのだけれど、なんとなく同じようなテイストが続くなあ。『「石榴の花」と「月の微笑」』こういう話が巡り巡って日本に伝わり、浦島太郎ができたとか？って想像すると面白い。この巻の山場は『ハサン・アル・バスリの冒険』。これって天女の羽衣？ 話の始まりまでずいぶんもったいぶってたけど、似たような設定最初の方の巻にも出てきたような気が。2019/11/06
訪問者
6
第５１５夜から第６２２夜まで。「ハサン・アル・バスリの冒険」は日本の羽衣伝説と似たモチーフだが話の展開はダイナミック。「カリーフと教王の物語」、「柘榴の花と月の微笑の物語」も素晴らしい。2022/12/14
M K
3
これが終わってもまだあと5巻もあるのかぁ。それにしても見ちゃいけないと言われて見ちゃうのは人間の性なんだな。舌切り雀と似てる。2020/05/04
