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岩波文庫
芸術におけるわが生涯〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 394,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003262931
  • NDC分類 772.38
  • Cコード C0198

内容説明

ついに「システム」はモスクワ芸術座の指針に採用され、劇団内部の対立は解消されたかに見えた。一九一七年ロシア革命勃発、戦乱に巻き込まれた芸術座はまたも二つに分断され…。激動の時代を生き延びた巨大な演劇人の後半生。

目次

俳優の成熟期(古くから知られた真理の発見;『人生のドラマ』;イリヤ・サーツとレオポリド・スレルジツキー;黒ビロード;『人の一生』;メーテルリンクに招かれて ほか)
付録(未発表の章および断章;異本)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ラウリスタ~

4
純真に演劇のことだけを考えていればいい時代は終わりをつげた。第一次世界大戦とそれにつづく革命、そしてソ連の出現。芸術は政治に翻弄されていく。その中で演劇が果たす役割を模索するスタニスラフスキー。昨日までの観客とは打って変わって今日の観客は農民たち。それでも、時代の要求か、それについてあえて肯定的な側面を探そうとする。それでも、それでも、大衆におもねる下劣な劇場に芸術が汚されていくことへの怒りは隠せない。 教養小説の終わりとしてはなんとも、悲しい終わり方。これほどの芸術がソ連に潰されたのだ・・・2011/02/23

壱萬参仟縁

0
『人の一生』に注目(67ページ~)。「人の小さな一生は、まさしくこの黒い霧のなかにこそ置いて、それに偶然的、一時的、幻影的な様相をあたえねばならない」(69ページ)とは、微々たる存在の個人の一生、つまり自分史の中に何を他人が見いだせるか、ということにもなるかもしれない。本著は危機意識から成った自伝文学だと解説に書いてある(353ページ)。評者も40歳で自分史をいつ死んでもいいように書いて自費出版したような危機感とも重なる。危機とは生命の危機、死への恐れなのだ。彼も私も強情だが、死には平伏すしかないのだ。2012/08/05

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