出版社内容情報
豊かな田園で清らかに育ったマーシャにとって,美しい自然にとりかこまれて,愛する者と営む結婚生活は,この上もなく甘美なものであった.しかし,ふとしたことで垣間見た都会の社交界の生活は,彼女を根底からゆさぶった.田園と都会と,静かな家庭と花やかな社交界と.マーシャの幸福はどこに求めるべきであろうか.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
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「カテリーナさん、あたしやあなたなどは、もう結婚なんていう年じゃありませんよ」(23頁)。確かに、中年初婚なんてのは手遅れになるな。格差の犠牲になっていることが主要因だが。セルゲイ・ミハイロヴィッチは、世の中にたった一つ間違いのない幸福がある、それは「他人のために生活することだ」と言いましたが、それは嘘ではありませんでした(34頁)という。人のためにすると、やがては自分に返って来るだろう。ミハイロヴィッチにとっての幸福は、自然、書物、音楽、親しい人に対する愛情(78頁)。田舎に帰りたいと出ている。かもね。2013/12/12
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