出版社内容情報
砲兵士官ラクロ(一七四一‐一八〇三)が七年間駐屯した南仏一小都市での見聞を素材として,大革命前のパリ社交界に渦巻く悪徳と退廃を描いた書簡小説.当時,世人は作中人物が,「実物に似すぎている」ことに眉をひそめつつ,しかも熱狂的にこの小説を愛読したという.フランス心理小説の最高傑作の一つ.
内容説明
革命前夜のパリ。メルトイユ侯爵夫人はかつて自分を裏切ったジェルクール伯爵への復讐のため、伯爵の縁談相手セシルを誘惑するよう情人ヴァルモン子爵をそそのかす。上流社交界に渦巻く悪徳と頽廃を描いたラクロ(1741‐1803)のこの小説を、当時世人は作中人物が実物に似すぎていると眉をひそめつつ、しかし熱狂的に愛読したという。



