岩波文庫
天と地との間

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  • サイズ 文庫判/ページ数 328p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784003244012
  • NDC分類 943
  • Cコード C0197

出版社内容情報

この「天と地との間」という象徴的な題はスレート葺きの屋根を意味する.この屋根を職場としている屋根葺き職人の兄弟とひとりの娘をめぐって展開する人間悲劇.作者は創作的効果よりも「倫理的高揚」をねらったと主張しているが,両者が渾然融合している点において19世紀ドイツ文学の随一といっても過言ではない.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きりぱい

5
人として守るべきモラルを越えて厳しすぎるところが悲劇なのか、そもそもの始まりから悲劇なのか、兄の下劣さプラス父親の体面にこだわる偏屈さがなかなか面白くさせ、高尚に美しく終わった。2016/03/25

壱萬弐仟縁

5
旧字体。屋根葺き職人。「故郷の事物や人間が変わってしまっていることも屡々あるが、またそれを見る眼だけが変わってしまっていることも屡々ある」(39ページ)。時間経過に加え、価値観も変わってしまう。「老親方には実際、人に畏敬される性質があった。頑固一徹に過ぎる点があるにせよ、人の尊敬を受ける律義さがあった」(76ページ)。こんな親方なら弟子も誇りに思うな。「人間というものは自分で勝手に妄想を捏っち上げ、それをまるで本当のことのように恐れるものである。(略)抑えておかないとてにおえなくな」(209ページ)る。2013/02/06

Avis

0
某ブログのブックレビューを見て購入。素晴らしい小説です。復刊してくれてありがとう!一生懸命に生きる実直な人々の姿が心を打つ。2010/10/22

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