出版社内容情報
明治25(1892)年,漱石によって紹介されて以来,日本でも多くの読者をもつホイットマン(1819-92)の生涯は,韻文全集である詩集『草の葉』に集大成される生涯であった.1855年の初版から92年の臨終版まで改訂が重ねられた『草の葉』は,アメリカや人間のあるべき姿を破天荒な自由詩で宣揚,彼の名声を不滅のものとした.33篇を収録.
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
だまし売りNo
33
詩は人々の心を温かくし、時には涙を誘い、新たな希望をもたらす。 2023/08/05
スプーン
30
アメリカの自信家による詩集。 自然崇拝的であり、自己啓発的である。 自己の肯定、存在意義の肯定が半端ない。 ただ若干、はためく星条旗がうるさくも感じた。2017/10/28
akira
22
高校時代に愛読したホイットマン。 詩集「草の葉」のエッセンシャル版ともいうべき内容。好きだった一節の数々も散見される。だが訳者のちがいで印象が異なるものも多かった。 ホイットマンの詩は自身と眼の前の人間を鼓舞する。魂に語りかけ、その可能性を最大限に信じる。人間讃歌の作品として読み続けていくだろう。 「行け、愛する友よ、もし必要なら、他の一切を棄てて、今日から豪胆と迫真と自負と決断と高邁とに、みずからを鍛えはじめて、じぶんじしんの『個性』をもったおまえみずからを確立して公然たるものにするまでは、安らぐな」2021/11/23
もこ
21
もう何年も前から、時々読み返す詩集です。英語と日本語訳が一緒に書かれているので、原文が読めるところがお気に入り。2015/02/15
リタ
15
詩って、答えみたいだなって思います。いつかの私が求めた、もう忘れてしまった問いへの答え。だから、こうも言える。“詩という答えから、問いが導き出せる”。きっと答えと同じくらい(時には答えよりはるかに)問いは重要だと思うのです。その問いを思い出させてくれるのが、詩なんじゃないかなって。ホイットマンの詩は、そんな風に自分を遡りながら読めて、なおかつ決して立ち止まることを許さない、闘う詩です。歴史的背景は多分に影響していますが、常にゆるぎない魂の在処を歌っている言葉に、生きることの本質が宿っている気がしました。2015/03/05