出版社内容情報
店主の円が世界各国で出会ったスイーツやドリンクを再現して振る舞う「カフェ・ルーズ」。遠いどこかで愛されるメニューを口にすれば、たちまち旅に出た気分になれる。そこは平凡な毎日を送る会社員の瑛子にとってかけがえのない居場所になっていた。だが、新型コロナの蔓延で一変、店は苦境に立たされることに。それでも負けじと営業を続けるカフェに集う客たちもまた、やり場のない思いを抱えていて……。ひとときの口福がほろ苦い謎を解きほぐす連作短篇集。
【目次】
内容説明
店主の円が世界各国で出会ったスイーツやドリンクを再現して振る舞う「カフェ・ルーズ」。遠いどこかで愛されるメニューを口にすれば、たちまち旅に出た気分になれる。そこは平凡な毎日を送る会社員の瑛子にとってかけがえのない居場所になっていた。だが、新型コロナの蔓延で一変、店は苦境に立たされることに。それでも負けじと営業を続けるカフェに集う客たちもまた、やり場のない思いを抱えていて…。ひとときの口福がほろ苦い謎を解きほぐす連作短篇集。
著者等紹介
近藤史恵[コンドウフミエ]
1969年大阪府生まれ。93年『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。2008年『サクリファイス』で第10回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
みんとあめ
38
店主の円が世界各国で出会ったスイーツやドリンクを再現して振る舞う「カフェ・ルーズ」。前作を読んで2年半たつが、カフェ・ルーズは変わらず素敵な場所だった。新型コロナで一変した時を思い出し、考え方が変わった部分もあれば、昔から根付いている厄介な価値感がなかなか面倒なんだよなと思いながら読んだ。いろんなシチュエーションにドキっとして、円や瑛子の言葉がじんわりと染み込んでくる。旅に出たくなる。それも一人がいい。年を重ねるごとに心は柔軟でありたいし、思いたったらすぐ行動する一年にしたい。2026/01/04
piro
34
シリーズ第2作文庫化、待ち望んでました!そして期待を裏切らない美味しそうなメニューとコージーミステリーでした。今回はコロナ禍のお話。不安を抱えつつ生活する瑛子の様子に、あの頃の記憶が呼び覚まされる。そんな中、暫く休業していた円の店「カフェ・ルーズ」が再開。魅力的なメニューに救われた気分になりました。世界各地で愛されるスイーツや料理の数々。どれも食べに行きたくなるものばかり。近所にこんな店があったらいいな。終盤の事件は、ちょっと後味が悪かったけれど、円のしなやかな強さに安堵。更なる続編希望です。2025/12/15
クキモン
19
カフェ・ルーズもコロナの影響は避けられず、やむなく閉店することに。それでもキッチンカーやお菓子のネット通販で生き残りを謀る円は逞しい。物語は円のかつての同僚で会社員の瑛子の視点で語られるが、結構ビターなものが多い。コロナで価値観が変わったとよく言うけてれど、人はどうしても自分の価値観だけが正しいと思いがち。そんな中で、円が提供する様々な国で親しまれている素朴で優しい味の料理やスイーツが多様性を受け入れることの大切さを教えてくれているような気がする。2026/01/03
北風
16
そっか、コロナ化に書かれていた本だったのか。この連作のなかでそれぞれ甘いお菓子が描かれていて、ちょっと苦い人生がスパイスとなる。前作を読んだのがコロナの頃で、旅する気分を味わったが、今回はこの本の中がコロナの最中というのが、人生皮肉な読書体験な気分。それでもキッチンカーで旅に出る。パティシエじじいが、今季ドラマで話題の「じゃあつく」を彷彿とさせて、そんなお菓子とけなす人から学ぶことなどないと言い切るその強さが爽快だった。今は、ラスキアイスラップが食べたい気分。2025/12/19
遙
13
待ちに待った文庫化。コロナ禍の最中に描かれる、ときどき旅に出るカフェ・ルーズでの出来事。 各国の魅力的なスイーツやメニューが楽しいけれど、コロナ禍ならではの問題や憂鬱も書かれ、あの頃辛かったのは自分だけではなかったんだと、改めて思います。 そして女性達の社会の中での立ち位置や独自の家族間などの問題も書かれ、変わらずドラマティックな続編。 [鳥のミルク]、なんて素敵なネーミングなんでしょう。さて、どんなメニューか確かめてみて下さい。 今回は少々シリアス度高めでした。 更なる続編があるなら絶対読みたいです。2026/01/01




