岩波文庫<br> 子夜(真夜中) 〈下〉

岩波文庫
子夜(真夜中) 〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 367p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003202722
  • NDC分類 923.7
  • Cコード C0197

出版社内容情報

中国現代文学の中でもすぐれた散文作家として知られる茅盾(一八九六―一九八一)が,半植民地中国の縮図の如き上海を舞台に一九三○年代初頭の騒然たる社会を描いた名作.野心的な一人の民族資本家が,買弁資本と労働運動の前に屈服せざるをえなかった運命をたどりつつ,官僚,地主,労働運動活動家など各層の人物を鮮やかに写し出す.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

イシザル

8
中国現代文学の傑作といわれるだけのことはある。世界で初めて農民の国家を樹立した政治家達は、良くも悪くも傑物だ。そんな教科書に出てくる人物は出てこない。代理戦争に巻き込まれていく名も残らない人物達が主人公だ。起業家は必死に国産事業を守ろうとし、活動家は共産党指導部の指示を忠実に実行していく。 活動家達の大部分は、女工で名もない女子で、必死に資本家と闘う。名もない学もない末端の女子まで浸透してたからこそ農民の国家が樹立という偉業が成ったんだろー 何かが革命が成る時は下端まで浸透した時だ。2023/10/14

コカブ

0
呉蓀甫の経営する工場ではストライキが発生する。一方で、蓀甫は再び公債相場に乗り出し、趙伯鞘と全面対決する。蓀甫は、内戦が激化すると公債相場が変動して投機しやすくなる一方、経済が滞って工場経営が難しくなるというジレンマを抱えていた。きな臭い時代の上海をダイナミックに描いていた点は良かった。資本家も財産を維持するのは楽ではないというのが面白い。ただ、やや登場人物が多すぎた。茅盾はもっと長く書くつもりだったのか。2012/10/26

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