出版社内容情報
明代に編まれ,江戸時代から日本人に愛誦されてきた唐詩のアンソロジー.王維・李白・杜甫ら盛唐期の詩人を中心に128人,465篇.(上)に巻1-3,(中)に巻4-6,(下)に巻7と「詩人小伝」を付す.改版(補訂=佐藤保).
内容説明
16世紀、明代に編まれ、江戸時代から今日まで、長らく日本人に愛誦されてきた唐詩のアンソロジー。王維・李白・杜甫ら盛唐期の詩人を中心に、128人、456篇の名詩が選ばれている。原文・訓読文に語釈・現代語訳を付す。
目次
1 五言古詩(述懐(魏徴)
感遇(張九齢)
薊丘覧古(陳子昂)
子夜呉歌(李白) ほか)
2 七言古詩(滕王閣(王勃)
長安古意(盧照鄰)
公子行(劉廷芝)
代悲白頭翁(白頭を悲しむ翁に代る)(劉廷芝) ほか)
3 五言律詩(野望(王績)
従軍行(楊炯)
送杜少府之任蜀州(杜少府の任に蜀州に之くを送る)(王勃)
晩次楽郷県(晩に楽郷県に次る)(陳子昂) ほか)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
34
偽書という説も。中国でより、江戸時代の日本で、寺子屋などで学ばれた。儒者荻生徂徠が宣伝し、その弟子が教科書として流行させる。古代日本形成期の英傑たちが、やや背伸び気味ながらも、漢詩などの素養を身に付けようとしていた、懸命さのみなぎる「懐風藻」。これはこれで感じるものがあった。でもやはり、本場だよね。漢詩は、折々読む。背伸びしてもね。やはり、杜甫がいい。馴染んでいるから?2019/02/07
壱萬弐仟縁
27
やはりBOOKOFF+で110円で購入。中巻は売っていなかったのでない。他であれば買ってもいいかと。柳宗元「南礀中題」で、「孤生 感を為し易く」(孤独な人生はとかく感傷を招きやすい)、「誰か後来の者と為り」(孤独を感ずればこそ、人はわが心を理解してくれる者を求める)(56-58頁)。 2021/02/23
金吾
22
○好きな詩を主体に韻律を楽しみながら読みました。特に感遇、送別、鳥夜啼は大好きです。2022/08/10
零水亭
21
今回は巻ニ、張謂の七言古詩「湖中にて酒に対する作」が心に残りました。詩は春のものですが、今の季節にもピッタリだと思いました。 話は変わりますが、「唐詩選」が日本で服部南郭(荻生徂徠の門人)により初めて刊行されたのが1724年のようなので、来年2024年はちょうど300年となります。2023/10/22
零水亭
14
五言古詩「西山」七言古詩「春江花月夜」「呉宮怨」「滕王閣」が最近は好きです。 『三体詩』にアッサリめの醤油ラーメンみたいな詩が多いのに比べて、『唐詩選』は豚骨ラーメンみたいな濃いめの詩が結構多く、胸焼けしてしまいます。だけど、たまにはお小遣い貯めて豚骨ラーメン食べたい気分にもなる訳です(何のこっちゃ)。2021/04/21