出版社内容情報
8世紀,盛唐の詩界に忽然と現われ,中国文学史に不滅の光を放ちつづける太白星,李白(701-62).著名な絶句・律詩・古体詩のほか,新たに散文詩として賦と序を加え,そのリズム感あふれる主要作品120首を精選.最新の研究成果に基づく訳注により,奔放にして繊細な李白の詩の精髄が心ゆくまで味わえるようにした.
内容説明
盛唐の詩界に忽然と現われ、中国文学史に不滅の光を放ちつづける太白星、李白(七〇一‐六二)。著名な絶句・律詩・古体詩のほか、賦・序を加え、主要作品一二〇首を精選。最新の研究成果に基づく訳注により、奔放にして繊細な李白詩の精髄が味読できるようにした。
目次
第1章 五言絶句
第2章 七言絶句
第3章 五言律詩
第4章 五言排律
第5章 七言律詩
第6章 五言古詩
第7章 七言古詩
第8章 雑言古詩
第9章 賦
第10章 序
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
79
詩魂という言葉が一番似合う詩人。李白の詩の一番の魅力は、豪放さの中に細やかな感情が混ぜ合わされている所だと思う。漢詩は伝統的に恋愛を取り上げないけど、李白のように人の心の襞に通じている詩人なら、愛の歌がある程度あってもよさそうな気がするが少ない。詩魂に殉じて生きた詩人にとっては、自然と酒と友情以外はわずらわしいものだったのだろう。詩仙と呼ばれるぐらいだから恋愛は俗っぽいと考えていた可能性も(苦笑)。2013/10/10
スプーン
36
永遠の美。悠久の時間。李白の詩と共に生き、共に泣き、共に酔え。頂はここにある。2018/04/25
金吾
32
○李白は陶淵明、張九齢と並び好きな詩人です。一冊まるごと李白を楽しめる一冊であり久しぶりに読みましたがやはり楽しかったです。基本絶句が好きなのですが、古詩も良いです。2023/03/15
双海(ふたみ)
26
「岩波文庫 創刊70年記念(1997年)」という赤い帯がついています。絶句・律詩・古体詩のほか、賦・序も採録。解説や補注、李白年表、地図、索引など充実した内容になっています。「玲瓏望秋月」・・・字面だけ見ても美しい、声に出して読むと更に美しい。2015/02/16
wiki
14
中国現地の方々と、ほんとうの友情を築けたのち、別れの暁には、「桃花潭水深さ千尺、及ばず○○我を送るの情に」のフレーズなんか使えたら良いよなとか妄想する。原文を読んで、その音律を念じながら感じられるようになったことは、中国語を学んだ甲斐があったなと思う。壮大なものが大好きな国民性だと思うが、このような大自然や文化の厚みに触れて中国の人たちは育つのだから、当然だろうと首肯するところがある。その壮大さが粗野になったり、誇張とするかは個々人の教養度合いにもよるのであろうが。私はこの厚みが深い中国文化が好きだ。2025/04/17




